直々ぢき/\)” の例文
「恐れ入りますが、ちよつとお孃樣にお目に掛つて、直々ぢき/\その時の樣子を伺ひたいと存じますが——」
... 直々ぢき/\御訴訟ごそしようおそさふらふが、此儀このぎひら御免ごめんくださるべくさふらふ」と辭退じたいすれば、老公らうこう、「謙讓けんじやうもものにぞよる、きみよりめいぜられたる重荷おもにをば、してになはじとするはちうにあらず、 ...
十万石 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
かうむるとも明朝あすは未明に登城に及び直々ぢき/\將軍家しやうぐんけに願ひ奉るよりほかなしと思案をきはめ家來を呼び出され明朝みやうてうは六時の御太鼓たいこ相※あひづに登城致すあひだ其用意そのよういいたすべしと云付けられたり
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
殿樣が直々ぢき/\にお手をかけられたら、この通り、おとなしくなつてしまうたわ。
佐々木高綱 (旧字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
かうべしと頓々やう/\に決定して立花左仲はやがて支配へ書面を持參ぢさんせんと爲時するとき安間平左衞門は左仲を呼止よびとめ御邊ごへん此書面の趣意を能々はらへ入れ置きもし宮崎内記儀直々ぢき/\御尋ねあらば其時こそ日頃の智辯ちべん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
望みの通り青山播磨が直々ぢき/\に相手になつてくるゝわ。
番町皿屋敷 (新字旧仮名) / 岡本綺堂(著)
吉例きちれい四國なれば上野國かうづけのくににて廿萬石下總國にて十萬石甲斐三河で廿萬石都合つがふ五十萬石上野國佐位郡さゐのこほり厩橋うまやばし城主格じやうしゆかくに御座候と辯舌べんぜつさわやかに申述なほ申殘しの儀は明日成せられ候せつ越前直々ぢき/\に言上仕つり候と申のべをはれば伊賀亮是を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)