)” の例文
大得意だいとくい船町倉次郎ふなまちくらじらうは、さらいうして圓石まるいし取除とりのぞくと、最初さいしよ地面ぢづらより一ぢやう尺餘じやくよ前面ぜんめんおいて、ぽかりと大穴おほあな突拔つきぬけた。
二台の馬車に、客はマバラに乗り込みぬ、去れど御者も馬丁ばてい悠々いう/\寛々くわん/\と、炉辺に饒舌ぜうぜつしつゝあり
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
之をゆること数回におよぶも沼なほえず、むを得ず渓流けいりうを汲んで昼飯をきつす、時に午後三時なり、はらちて勇をし、又山をゆる数回にしてはじめて尾瀬沼岸にたつするをたり
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
おのれを知る者のためには死す——という侍の道からいえば、太閤殿下の恩顧をかざし、浮薄な人心へ、を鳴らすことだけでも——と、その決心の程は、さすがに、固いものなのである。
大谷刑部 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ゆうして皆曰く、たとひるるとも其小屋に到達とうたつし、酒樽しあらば之を傾け尽し、戸倉村にかへりて其代価をはらはんのみと、議たちまち一决して沼岸をわたふかももぼつ泥濘でいねいすねうづ
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)
一行皆なゆうして壮快さうくわいさけぶ。
利根水源探検紀行 (新字旧仮名) / 渡辺千吉郎(著)