おこ)” の例文
新字:
あたかも學士が、師の問をおこすを待ちつゝ、これをあげつらはんため——これをきむるためならず——もだして備を成すごとく 四六—四八
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
拾つたドレ/\見せねへと取上見れば富右衞門の方へ平兵衞より送りし手紙なるゆゑ重四郎たちま惡心あくしんおこし三五郎に向ひなんと此煙草入を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
その泣くさまは、青山は枯山なす泣き枯らし河海うみかはことごとに泣きしき。ここを以ちてあらぶる神の音なひ二二狹蠅さばへなす皆滿ち、萬の物のわざはひ悉におこりき。
主人が輕侮の一言に持病むらむらとしておこれば、何かこらへん筆へし折りて硯をなげつけつ、さして行手は東西南北、臥すや野山の當もなき身に高言吐ちらして飛び出せば
暗夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
われは身のいづくの處にあるを知らずして、只だ熱の脈絡の内におこりたるを覺えき。わがいかにして救はれ、いかにしてこゝに來しをつまびらかにすることを得しは、時を經ての後なりき。
生くる正義を汝にかくしこれについてかくしげく汝に問をおこさしめたる隱所かくれどころは、今よく汝の前に開かる 六七—六九
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
誠に奇妙なる鍼醫師はりいし是あり私し儀も至つて癪持しやくもちにて難儀仕つりし處不※ふとかれ鍼治しんぢにて全快いたし其後暫時しばらくおこり申さず實に上手なる由申述ける故越前守殿此由このよし
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
ここによろづの神のおとなひは、さばへなす滿ち、萬のわざはひ悉におこりき。
差込さしこみ死し居たりにほひの此處よりおこりしなれば大いにおどろき一同へおや甚左衞門へも此事を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)