癩病らいびやう)” の例文
さぎなりといつはくはせ我を癩病らいびやうになし妻子親族にうとませたり故に餘儀なく我古郷を立去て原の白隱禪師はくいんぜんしの御弟子となり日毎に禪道ぜんだう教化けうげ
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
そこで、世間で一番きらはれてゐる癩病らいびやう患者をあつめて、人々から石を投げられたり、棒で追つぱらはれたりする気の毒な境涯きやうがいから、救つてやらうと思ひ立ちました。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
人々ひとびと御主おんあるじよ、われをもつみくなしたまへ、この癩病らいびやうものを。」あゝさむしい、あゝ、こはい。だけに、生来しやうらいしろいろのこつてゐる。けものこはがつてちかづかず、わがたましひげたがつてゐる。
癩病らいびやうきよくし、したるものよみがへらせ、おにことをせよ。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
九郎兵衞に頼みあとの事まで念頃ねんごろに話しける九郎兵衞故意と斷り云しか共女房の親類しんるゐ共打寄いや癩病らいびやうにては村へ置れぬ定法ぢやうはふなれば是非共跡を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
あたしは癩病らいびやうやみぢやないか。
たゝいつめければ九郎兵衞發と赤面せきめんしながらも汝こそ不屆者なれコリヤ條七汝は癩病らいびやうとなり妻子のすて處にこまりしを此九郎兵衞が引取世話をして遣せしをかたじけないとも言ず恩を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)