畫板ゑばん)” の例文
新字:画板
ときなつ最中もなか自分じぶんはたゞ畫板ゑばんひつさげたといふばかり、なにいてにもならん、ひとりぶら/\と野末のずゑた。かつ志村しむらとも寫生しやせい野末のずゑに。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
かれかしらげては水車みづぐるままた畫板ゑばんむかふ、そしてり/\愉快ゆくわいらしい微笑びせうほゝうかべてかれ微笑びせうするごとに、自分じぶん我知われしらず微笑びせうせざるをなかつた。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
たく物置ものおきかつ自分じぶんもちあるいた畫板ゑばんつたのつけ、同時どうじ志村しむらのことをおもひだしたので、早速さつそくひといてると、おどろくまいことか、かれは十七のとし病死びやうししたとのことである。
画の悲み (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)