)” の例文
かれ汝はその族のありのことごとて來て、この島より氣多けたさきまで、みなみ伏し度れ。ここに吾その上を蹈みて走りつつ讀み度らむ。
榛軒は友人門弟等をて往いて遊んだ。其時門弟の一人が柏を負うて従つた。一行は茶屋青柳あをやぎに入つて藝者小房等を呼んで飲んだ。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
歸りて之を煮んとする時、ロオザが兄なる人我等の住める草寮こやに憩ひて、我目のくべきを見窮みきはめ、我を拿破里にて往きぬ。手術は功を奏せり。
笹葉にうつや霰の たし/″\にねてむ後は、人ハカゆとも(允恭記)
日本文章の発想法の起り (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
この旅は妻と子をついとまなき旅ならずけり遊ぶとて来つ
海阪 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
*ヘープァイストス神工のもとより美麗の武具を
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
つと見ればつまをてかの
一点鐘 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)
「同八年帰于江戸。再神田岩井町代地に僑居す。」瑞英は文化八年二十六歳にして、妻常と長男雄太郎とをて江戸に還つた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
ここに軍をめて退きましき。かれ大前小前の宿禰、その輕の太子を捕へて、てまゐ出て獻りき。その太子、捕はれて歌よみしたまひしく
くろうまりて、手に長き槍めきたるものを執れるが、こは水牛をて返るとき、そは驅り集むる具なりとぞ。げにこゝらの水牛の多きことその幾何いくばくといふことを知らず。
この春も巡礼講をて行くとあるじの僧はあわただしまた
風隠集 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
軍馬並びに兵車て、近きに寄りて亡びたる
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
榛軒は人を派して捜索し、遂に常庵の蕨駅の娼家にあるを知つてて帰つた。そして書斎の次の三畳の間に居らせた。数日の後、常庵は又逃げた。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
かれその御子をて遊ぶさまは、尾張の相津なる二俣榲ふたまたすぎ二俣小舟ふたまたをぶねに作りて、持ち上り來て、やまと市師いちしの池かるの池に浮けて、その御子をて遊びき。
公子夫婦は我を拿破里ナポリに歸らんために、猶カプリに留まること二日なりき。
たゞ六艘の舟及びたゞ僅少の人を
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
鴿はとつつ祷らまし、帆をしぼれ。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)