トップ
>
独寝
>
ひとりね
ふりがな文庫
“
独寝
(
ひとりね
)” の例文
旧字:
獨寢
少くとも随筆「
独寝
(
ひとりね
)
」の中に男子一生の学問をも傾城の湯巻に換へんと言つた通人の面目のあることだけは兎も角も事実と言はなければならぬ。
僻見
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
いつもわが
独寝
(
ひとりね
)
の
臥床
(
ふしど
)
寂しく、愛らしき、小さき獣に
甘
(
うま
)
きもの与えて、寝ながらその
食
(
くら
)
うを待つに、
一室
(
ひとま
)
の内より、「
丹
(
あお
)
よ、」「すがわらよ。」など伯母上
照葉狂言
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
父は困った顔をしていたが、併し其も一
時
(
じ
)
の事で、
其中
(
そのうち
)
に
小狗
(
こいぬ
)
も
独寝
(
ひとりね
)
に慣れて、夜も啼かなくなる。
平凡
(新字新仮名)
/
二葉亭四迷
(著)
丁度
(
ちょうど
)
その時刻のすこし前に給仕長の圭さんが出勤して来て、階下のコック
室
(
べや
)
に
独寝
(
ひとりね
)
をしていた吉公を
叩
(
たた
)
き起すと、その勢いで三階の娘子軍の寝室までかけ上ったところ
電気看板の神経
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
今夜は美しいお前の
膚
(
はだ
)
にも触れずに
独寝
(
ひとりね
)
したが、それでも決して心がわりをするようなことはないのだ、今夜は故障があってついお前の処に行かれず独りで寝てしまったが
万葉秀歌
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
▼ もっと見る
読んでしまった大野は、竹が机の
傍
(
そば
)
へ出して置いた
雪洞
(
ぼんぼり
)
に火を附けて、それを持って、ランプを吹き消して起った。これから
独寝
(
ひとりね
)
の冷たい床に
這入
(
はい
)
ってどんな夢を見ることやら。
独身
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
さすがに泣き腫らした眼から鼻へ、いかにも巧者な筋が通っているのを、藤吉は素早く看て取った。帰らぬ良人を待ち侘びて
独寝
(
ひとりね
)
を辿ったものか——部屋はこぢんまり片づいていた。
釘抜藤吉捕物覚書:03 三つの足跡
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
お
國
(
くに
)
と申す女中がございまして、器量人並に
勝
(
すぐ
)
れ、
殊
(
こと
)
に
起居周旋
(
たちいとりまわし
)
に
如才
(
じょさい
)
なければ、殿様にも
独寝
(
ひとりね
)
の
閨
(
ねや
)
淋しいところから
早晩
(
いつか
)
此のお國にお手がつき、お國は
到頭
(
とうとう
)
お
妾
(
めかけ
)
となり済しましたが
怪談牡丹灯籠:04 怪談牡丹灯籠
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
それと同時に悪魔が自分に囁くやうに思はれた。「
独寝
(
ひとりね
)
の床は矢張墓だ、虚偽だ」
パアテル・セルギウス
(新字旧仮名)
/
レオ・トルストイ
(著)
蚊幮
(
かや
)
の外に小さく燃えているランプの光で、
独寝
(
ひとりね
)
の
閨
(
ねや
)
が寂しく見えている。
あそび
(新字新仮名)
/
森鴎外
(著)
独
常用漢字
小5
部首:⽝
9画
寝
常用漢字
中学
部首:⼧
13画
“独”で始まる語句
独
独逸
独言
独楽
独語
独身
独身者
独活
独鈷
独乙