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牽
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ひき
ふりがな文庫
“
牽
(
ひき
)” の例文
「さ、そいでぁ、まんつ、」その人は
牽
(
ひき
)
づなを持ってあるき出し鈴はツァリンツァリンと鳴り馬は首を垂れてゆっくりあるきました。
ひかりの素足
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
かくあるべきもの、かくあり度いものとして彼方に予想する女性の生活は、遙に今日実際在るその物よりも自分の心を
牽
(
ひき
)
つけた。
概念と心其もの
(新字新仮名)
/
宮本百合子
(著)
さて我山中に入り
場所
(
ばしよ
)
よきを
見立
(
みたて
)
、木の
枝
(
えだ
)
藤蔓
(
ふぢつる
)
を以て
仮
(
かり
)
に
小屋
(
こや
)
を作りこれを
居所
(
ゐどころ
)
となし、おの/\犬を
牽
(
ひき
)
四方に
別
(
わかれ
)
て熊を
窺
(
うかゞ
)
ふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
その駱駝
牽
(
ひき
)
に大層重そうであるが何が入って居るのかと尋ねますと「何だか知りません。大方銀塊でもありましょう。」「どこから来たのか。」
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
東京には、こういう娘がひとりで
蹣跚
(
まんさん
)
の気持ちを
牽
(
ひき
)
いつつ慰み歩く場所はそう多くなかった。大川端にはアーク燈が
煌
(
きら
)
めき、涼み客の往来は絶ゆる間もない。
蝙蝠
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
▼ もっと見る
それから間もなく女学生が紅い袴を穿き、ついで
蝦茶
(
えびちゃ
)
の袴がある期間流行して、どのくらい青年の心を
牽
(
ひき
)
つけたか知れぬが、そのころはまだそれが、なかった。
三筋町界隈
(新字新仮名)
/
斎藤茂吉
(著)
それらのあらゆるものに増して、クララは人を
牽
(
ひき
)
つける魅力と、才能と、純粋性を持っていたのである。
楽聖物語
(新字新仮名)
/
野村胡堂
、
野村あらえびす
(著)
時々帳場格子のなかに坐っている
良人
(
おっと
)
の顔を眺めたり、独り居るときに、そんな思いを胸に
育
(
はぐく
)
み温めていたりして、自分の心が次第に良人の方へ
牽
(
ひき
)
つけられてゆくのを
あらくれ
(新字新仮名)
/
徳田秋声
(著)
畫工の來るや、古の水道のなごりなる、寂しき櫛形
迫持
(
せりもち
)
を寫し、羊の群を
牽
(
ひき
)
ゐたる牧者を寫し、さてその前に枯れたる
薊
(
あざみ
)
を寫すのみ。歸りてこれを人に示せば、看るもの皆めでくつがへるなるべし。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
しろがねの荷
負
(
おえ
)
る馬を
牽
(
ひき
)
たてて
御貢
(
みつぎ
)
つかふる御世のみさかえ
曙覧の歌
(新字新仮名)
/
正岡子規
(著)
一生懸命、
反
(
そむ
)
ける眼が、ツイお今の
虐
(
むご
)
たらしい死骸に
牽
(
ひき
)
付けられる樣子です。
銭形平次捕物控:079 十七の娘
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
牽
漢検準1級
部首:⽜
11画
“牽”を含む語句
牽引
牽強附会
牽強
牽牛子
牽引力
牽牛星
牽引車
牽牛花
牽綱
相牽
牽索
牽制
牽付
牽強付会
牽牛
猿牽
牽挺
牽引性
牽出
牽牛織女
...