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溜
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だめ
ふりがな文庫
“
溜
(
だめ
)” の例文
はき
溜
(
だめ
)
を置いてあるでなし、ドブ板があるでなし、リーヤ・カーが置きっ放しになっているではなし、ましてやネオンサインも看板もない。
第四次元の男
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そのも一つ先になると、浅草
溜
(
だめ
)
といって不浄の別荘地——これは
伝馬町
(
でんまちょう
)
の牢屋で病気に
罹
(
かか
)
ったものを下げる不浄な世界——そのお隣りが不夜城の吉原です。
幕末維新懐古談:11 大火以前の雷門附近
(新字新仮名)
/
高村光雲
(著)
「江戸は浮世の掃き
溜
(
だめ
)
だ。無数の人間が渦巻いている。善人もいれば悪人もいる。心掛けある悪党はそういう所へ隠れるものだ」「へえ、さようでございますかな」
名人地獄
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
ただ大道上に一空地を劃し低き土壁を
繞
(
めぐ
)
らしたるのみにて
糞壺
(
くそつぼ
)
もなければ小便
溜
(
だめ
)
もなく皆
垂流
(
たれなが
)
しなり
二葉亭四迷の一生
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
門の
傍
(
わき
)
には、肥料
溜
(
だめ
)
、
鶴嘴
(
つるはし
)
やシャベル、二、三の車、板石と鉄の
枠
(
わく
)
滑車とのついてる古井戸、はねまわってる小馬、尾を広げてる七面鳥、小さな鐘楼のついた礼拝堂
レ・ミゼラブル:05 第二部 コゼット
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
▼ もっと見る
「婆さん/\。今帰つた。今日は売り
溜
(
だめ
)
のお
銭
(
あし
)
は一文も持つて来なかつたが、その代り
迚
(
とて
)
も幾百両だしても買へない
善
(
い
)
いお土産をもつて来た。何だか当てゝみなさい。」
竜宮の犬
(新字旧仮名)
/
宮原晃一郎
(著)
わたしはある舞踏夜会と称するものにぶっつかったのです——恐ろしい下水
溜
(
だめ
)
です(ところがわたしはこういう魔窟でも、ちょっと薄ぎたない感じのする所が好きなんで)
罪と罰
(新字新仮名)
/
フィヨードル・ミハイロヴィチ・ドストエフスキー
(著)
下水
溜
(
だめ
)
の中に、ばばは
墜
(
お
)
ち込んでいるのだった。髪や顔に、
菜屑
(
なくず
)
だの
藁
(
わら
)
だのこびりつけて
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
怪我くらいはさせなきゃ、自分の亭主へ人殺しの疑いが真っ直ぐに降りかかって来そうだったんだ。裏のゴミ
溜
(
だめ
)
へ火をつけて、何にも知らない亭主を梯子段から突き落し、尻餅を
銭形平次捕物控:108 ガラッ八手柄話
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
叔母さんも、これからは
買
(
か
)
い
溜
(
だめ
)
などは、およしなさい。疑って失敗する事ほど醜い生きかたは、ありません。私たちは、信じているのです。一寸の虫にも五分の赤心がありました。
新郎
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
私達は不幸なことには、偶然寒暖計の水銀
溜
(
だめ
)
の様な、袋小路へ入り込んでいたのだ。想像するに、海水は、我々の通って来た穴の向う側から曲折して流れ込んで来たものであろう。
孤島の鬼
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そうしてこの街で一番繁華な狭い通りへ来ると、そこの暗い横露地へズンズン曲り込んで、黒い
掃
(
は
)
き
溜
(
だめ
)
の横にある小さな入口へ腰をかがめて這入ると、アトをピシャンと閉めてしまいました。
クチマネ
(新字新仮名)
/
夢野久作
、
海若藍平
(著)
怪我くらゐはさせなきや、自分の亭主へ人殺しの疑ひが眞つ直ぐに降りかゝつて來さうだつたんだ。裏のゴミ
溜
(
だめ
)
へ火をつけて、何んにも知らない亭主を階子段から突き落し、尻餅を
銭形平次捕物控:108 がらツ八手柄話
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“溜”の解説
溜(ため)は、江戸時代において、病気になった囚人などを保護する施設である。
(出典:Wikipedia)
溜
漢検準1級
部首:⽔
13画
“溜”を含む語句
水溜
芥溜
埃溜
塵溜
吹溜
血溜
溜息
掃溜
足溜
肥溜
肥料溜
溝溜
一溜
溜塗
武者溜
蒸溜
溜間
溜水
蒸溜器
蒸溜水
...