活発かっぱつ)” の例文
旧字:活發
田川は白鉢巻しろはちまきをして勇壮ゆうそう活発かっぱつ剣舞けんぶをやった。青山は民謡をうたったが、その声は美しくさびて、おちついていた。
次郎物語:05 第五部 (新字新仮名) / 下村湖人(著)
その子の富士男はことし十五歳、学校はいつも優等ゆうとうであるうえに、活発かっぱつで明るく、年少者に対してはとくに慈愛じあいが深いところから、全校生徒が心服しんぷくしている。
少年連盟 (新字新仮名) / 佐藤紅緑(著)
彼は僕より躯幹くかん長大にして、活発かっぱつにかつ短気の男であったが、この時ばかりは何も手向てむかいだもせず、なぐられたままにその夜を過ごし、翌日は丁寧に礼を述べ他の下宿げしゅくに移ったことがある。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
彼女かのじょは、その活発かっぱつ子供こどもらしい姿すがた見送みおくって、ほほえんだのでありました。
おきくと弟 (新字新仮名) / 小川未明(著)
なにしろ相手は、ますます活発かっぱつにあばれてみせるのだった。
三十年後の世界 (新字新仮名) / 海野十三(著)
と、市役所員しやくしょいん活発かっぱつう。
六号室 (新字新仮名) / アントン・チェーホフ(著)
あり活発かっぱつに答えます。
おきなぐさ (新字新仮名) / 宮沢賢治(著)
きているときは、お人形にんぎょう着物きものったり、また、雑誌ざっしんだり、絵本えほんたりしていましたけれど、もとのように、おともだちと活発かっぱつに、そとけたりしてあそぶようなことはなかったのです。
千代紙の春 (新字新仮名) / 小川未明(著)
またはるかに港外には駆逐艦隊くちくかんたい活発かっぱつに走っていた。
英本土上陸戦の前夜 (新字新仮名) / 海野十三(著)