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油町
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あぶらちやう
其方儀
主人庄三郎養子又七
妻熊と密通致し
其上通り
油町伊勢屋三郎兵衞方にて
夜盜相働き金五百兩
盜み取り候段
重々不屆に
付町中引廻しの上
淺草に於て
獄門申付くる
出す事ゆゑ忠八
此金算段せられよと申ければ忠八は
打悦び其金子
必ず
調達致すべし
私し一ツの
工夫有とて清三郎に
耳語頼み
其夜油町新道伊勢屋三郎兵衞方へ
忍び入て金五百兩を
貯へしが後には
江戸へも
見世を出さんと
通り
油町へ
間口十間
奧行は
新道迄二十間餘の地を
買土藏もあり
立派なる
大身代となり
番頭若い者
都合廿餘人に及びける
事偏に井筒屋茂兵衞が多分の
善得意を