水盤すゐばん)” の例文
二人ふたり精神せいしんてる神經系しんけいけいは、最後さいご纖維せんゐいたまでたがひつて出來できあがつてゐた。彼等かれらおほきな水盤すゐばんおもてしたたつた二てんあぶらやうなものであつた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
前に説明した通り客間は食堂よりも二段高くなつてゐたが、部屋の内に一二ヤード後方に置かれた段構だんがまへの上段に大きな大理石の水盤すゐばんが据ゑてあるのが見えた。
平次はその人達の視線に送られて、上州屋の離屋——昨夜勇次郎が殺された部屋の前まで行くと、さゝやかな池のほとりに据ゑた、不似合に大きな青銅の水盤すゐばんに氣が付きました。
其處そこ相談さうだんをして水盤すゐばんへ……もちつ大業おほげふだけれども、まさか缺擂鉢かけすりばちではない。
番茶話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
たふといあすこの水盤すゐばんつてみたならさぞよからう。
牧羊神 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
鴿はとあり、めぐし、かたへの水盤すゐばんより
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
水盤すゐばんなるさざめき
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
ささげておもふ、水盤すゐばん
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)
そなたの移した水盤すゐばん
東京景物詩及其他 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
水盤すゐばん
春鳥集 (旧字旧仮名) / 蒲原有明(著)