此分このぶん)” の例文
篁村翁くわうそんおう読売新聞よみうりしんぶん軽妙けいめう短編たんぺんさかんに書いてました、其等それらを見て山田やまだく話をした事ですが、此分このぶんなら一二年内ねんないには此方こつちも打つて出て一合戦ひとかつせんして見やう
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「落ち付くどころか、此分このぶんぢや生涯落ち付きさうもない」と、いそがしさうに烟草を吹かしした。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
わたくしも少しおどろきまして、此分このぶんではとてこと出来できまいと困りましたから、わたし日頃ひごろ御贔屓ごひいきあづかりまする貴顕きけんのおかたところまゐりまして、みぎのお話をいたしますると、そんならばさいはひわたくしくから
牛車 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
それでもこのぐわつから、月島つきじま工場こうばはうことになりまして、まあさいはひ此分このぶん勉強べんきやうさへしてつてれゝば、此末このすゑともに、さうわることからうかとおもつてるんですけれども
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
此分このぶんではおくれますでせうか」
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)