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槍尖
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やりさき
ふりがな文庫
“
槍尖
(
やりさき
)” の例文
と一人が懐剣の下を
潜
(
くぐ
)
ってその手を捻じ上げた。するとその時、横合からずんと繰りだした笹穂の
槍尖
(
やりさき
)
が、その男の脾臓を
咄嗟
(
とっさ
)
に突きえぐってしまった。
剣難女難
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
それは神経衰弱的な恐迫観念がときどき
槍尖
(
やりさき
)
のように自分を襲って来たが、しかし、最後の落ち着きどころは空虚と
見究
(
みきわ
)
めがついていたので、まだ
自暴自棄
(
じぼうじき
)
の痛快味があった。
宝永噴火
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
白衣
(
びゃくえ
)
に
緋
(
ひ
)
の
襲
(
かさね
)
した
女子
(
おなご
)
を馬に乗せて、黒髪を
槍尖
(
やりさき
)
で縫ったのは、かの国で引廻しとか
称
(
とな
)
えた罪人の姿に似ている、私の
手許
(
てもと
)
に迎入るるものを、
不祥
(
ふしょう
)
じゃ、
忌
(
いま
)
わしいと言うのです。
海神別荘
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
又
後
(
しりへ
)
よりみの毛を
障
(
さはら
)
す、熊又まへにすゝむ。又さはり又すゝんで熊
終
(
つひ
)
には穴の口にいたる。これを
視
(
み
)
て
待
(
まち
)
かまへたる
猟師
(
れふし
)
ども
手練
(
しゆれん
)
の
槍尖
(
やりさき
)
にかけて
突留
(
つきとむ
)
る。
一槍
(
ひとやり
)
失
(
あやまつ
)
ときは熊の
一掻
(
ひとかき
)
に一
命
(
めい
)
を
失
(
うしな
)
ふ。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
はたや、
太皷
(
たいこ
)
の
悶絶
(
もんぜつ
)
に
列
(
つら
)
なり
走
(
はし
)
る
槍尖
(
やりさき
)
よ
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
▼ もっと見る
八人の
野武士
(
のぶし
)
どもが、九
尺
(
しゃく
)
柄
(
え
)
の
槍尖
(
やりさき
)
をそろえて、ズラリと
円陣
(
えんじん
)
をつくり、かれをまんなかに押しつつんでしまったが、
笑止
(
しょうし
)
や、忍剣の眼から見れば、こんなうすッぺらな
殺陣
(
さつじん
)
は
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
クラリネッ卜の
槍尖
(
やりさき
)
よ
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
しかもその
槍尖
(
やりさき
)
はグザと大地につき立っていた。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
槍
漢検準1級
部首:⽊
14画
尖
漢検準1級
部首:⼩
6画
“槍”で始まる語句
槍
槍騎兵
槍玉
槍襖
槍先
槍術
槍持
槍傷
槍組
槍馬士