木造もくざう)” の例文
その意味いみで、せま路次ろじおくにあつた、木造もくざうの、あのささやかな洋館やうくわん日本麻雀道にほんマアジヤンだうのためには記念保存物きねんほぞんぶつたる價値かちつてゐるかもれない。
麻雀を語る (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
以上いじやう略述りやくじゆつしたごとく、日本家屋にほんかをく木造もくざうもつ出發しゆつぱつし、木造もくざうもつ發達はつたつしたのは、國土こくど特産とくさんする豊富ほうふなる木材もくざいのためであつて、地震ぢしんためではない。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
よこふたつ、つゞいて木造もくざうはし濡色ぬれいろひかつた、これ旅行案内りよかうあんないつた圓山川まるやまがはそゝぐのである。
城崎を憶ふ (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
ゴム底の靴で猫のやうに足音も無くのこのこ歩いてゐるうちに春の温気うんきにあてられ、何だか頭がぼんやりして来て、木造警察署の看板を、木造もくざう警察署と読んで、なるほど木造もくざうの建築物、と首肯き
津軽 (新字旧仮名) / 太宰治(著)
むかし歐米おうべい旅客りよきやく日本にほんて、地震ぢしんのおほいのにおどろくと同時どうじに、日本にほん家屋かをくが、こと/″\く軟弱なんじやくなる木造もくざうであつて、しかも高層建築かうそうけんちくのないのを
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)
日本にほん建築けんちく古來こらい木造もくざうもつて一くわんして原因げんいんは、だい一に、わがくに木材もくざい豊富ほうふであつたからである。
日本建築の発達と地震 (旧字旧仮名) / 伊東忠太(著)