新任しんにん)” の例文
全然これは生徒のけである。どうもこれは、いつもの新任しんにん先生とはだいぶようすがちがう。少々のいたずらでは、泣きそうもないと思った。
二十四の瞳 (新字新仮名) / 壺井栄(著)
但馬守たじまのかみ新任しんにんはじめから、このくさつたおほきな都會とくわい大清潔法だいせいけつはふ執行しつかうするつもりでゐた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
新任しんにん奉行ぶぎやうひかるので、膝元ひざもとでは綿服めんぷくしかられない不平ふへいまぎらしに、こんなところへ、黒羽二重くろはぶたへ茶宇ちやうはかまといふりゆうとした姿すがた在所ざいしよのものをおどかしにたのだとおもはれたが
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)
つゝみ枯草かれくさうへつて、但馬守たじまのかみおほきなこゑ新任しんにん挨拶あいさつねて一ぢやう訓示くんじ演説えんぜつをした。演説えんぜつすこしもみゝいためないでくことの出來できものは、おほくの與力よりき同心どうしんちうほとんど一人ひとりもなかつた。
死刑 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)