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放心
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うつかり
ふりがな文庫
“
放心
(
うつかり
)” の例文
卯平
(
うへい
)
は
窪
(
くぼ
)
んだ
目
(
め
)
を
蹙
(
しか
)
めるやうにした。
勘次
(
かんじ
)
は
放心
(
うつかり
)
した
自分
(
じぶん
)
の
懷
(
ふところ
)
の
物
(
もの
)
を
奪
(
うば
)
はれた
程
(
ほど
)
の
驚愕
(
きやうがく
)
と
不快
(
ふくわい
)
との
目
(
め
)
を
以
(
もつ
)
て
卯平
(
うへい
)
とおつたとを
見
(
み
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
處へもツて來て、一日々々に
嬌態
(
しな
)
を見せられるやうになツて行くのだから耐らぬ。周三がお房を
詮議
(
せんぎ
)
する眼は一日々々に
寛
(
ゆる
)
くなツた。そして
放心
(
うつかり
)
其の事を忘れて了ツた。
平民の娘
(旧字旧仮名)
/
三島霜川
(著)
「うむ」と
勘次
(
かんじ
)
はいひ
淀
(
よど
)
んだ。
南
(
みなみ
)
の
亭主
(
ていしゆ
)
は
其
(
そ
)
の
理由
(
わけ
)
を
覺
(
さと
)
ることは
出來
(
でき
)
ないのみでなく、
其
(
そ
)
のいひ
澱
(
よど
)
んだことを
不審
(
ふしん
)
に
思
(
おも
)
ふ
心
(
こゝろ
)
さへ
起
(
おこ
)
さぬ
程
(
ほど
)
放心
(
うつかり
)
と
聞
(
き
)
いて
居
(
ゐ
)
た。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
庭
(
には
)
へおりた
雞
(
にはとり
)
が
欠伸
(
あくび
)
でもするやうに
身體
(
からだ
)
を
反
(
そ
)
らしながら、
放心
(
うつかり
)
して
居
(
ゐ
)
てまだ
鳴
(
な
)
き
足
(
た
)
らなかつたといふ
容子
(
ようす
)
をして
喉
(
のど
)
の
痛
(
いた
)
い
程
(
ほど
)
鳴
(
な
)
くのが
聞
(
きこ
)
えた。
何處
(
どこ
)
の
家
(
いへ
)
にも
青
(
あを
)
い
煙
(
けぶり
)
が
廂
(
ひさし
)
を
偃
(
は
)
うて
騰
(
のぼ
)
つた。
土
(旧字旧仮名)
/
長塚節
(著)
“放心”の意味
《名詞》
放 心(ほうしん)
心を奪われぼんやりすること。
心配することをやめ、気に掛けないこと。
(出典:Wiktionary)
放
常用漢字
小3
部首:⽁
8画
心
常用漢字
小2
部首:⼼
4画
“放心”で始まる語句
放心者