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揚々
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ようよう
ふりがな文庫
“
揚々
(
ようよう
)” の例文
桃太郎は意気
揚々
(
ようよう
)
と鬼が島征伐の
途
(
と
)
に
上
(
のぼ
)
った。すると大きい
野良犬
(
のらいぬ
)
が一匹、
饑
(
う
)
えた眼を光らせながら、こう桃太郎へ声をかけた。
桃太郎
(新字新仮名)
/
芥川竜之介
(著)
八五郎は飛んで行きましたが、得意の耳と鼻を働かせて、二た刻ばかり
経
(
た
)
つと、
揚々
(
ようよう
)
と帰って来ました。後ろにはお北が
伴
(
つ
)
いております。
銭形平次捕物控:051 迷子札
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
歓迎とはいかなる者ぞと不審気に見える顔もたまには見える。またある者は自己の歓迎旗の下に立って
揚々
(
ようよう
)
と
後
(
おく
)
れて出る同輩を
眺
(
なが
)
めている。
趣味の遺伝
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
それにつづいて、見かけは唐物問屋ほど派手ではないが、鉄物——古鉄もあつかう問屋がめざましく、
揚々
(
ようよう
)
としていた。
旧聞日本橋:24 鬼眼鏡と鉄屑ぶとり(続旧聞日本橋・その三)
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
ゾパルは新知識の所有者を以て
自
(
みずか
)
ら任じ、新説の提唱をなすが如く思いて意気
揚々
(
ようよう
)
として舌を
揮
(
ふる
)
う、これに対してヨブは右の如く答えるのである。
ヨブ記講演
(新字新仮名)
/
内村鑑三
(著)
▼ もっと見る
その目は
揚々
(
ようよう
)
と輝き、その
瑞々
(
みずみず
)
しい頬には笑いが浮かんでいた。一人は
栗
(
くり
)
色の髪で、一人は
褐色
(
かっしょく
)
の髪をしていた。その無邪気な顔は驚喜すべきものだった。
レ・ミゼラブル:04 第一部 ファンテーヌ
(新字新仮名)
/
ヴィクトル・ユゴー
(著)
彼は
揚々
(
ようよう
)
と烏啼の館へ立ち戻った。秘仏は彼の肩から下ろされ、地下の特別倉庫へ安置せられた。
奇賊悲願:烏啼天駆シリーズ・3
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
そして彼は、
嘗
(
か
)
つては
無様
(
ぶざま
)
に辷り落ちたあの
梯子段
(
はしごだん
)
を、意気
揚々
(
ようよう
)
と
下
(
くだ
)
って行くのであった。
灰神楽
(新字新仮名)
/
江戸川乱歩
(著)
そこで先生はおりおり一
竿
(
かん
)
を肩にして河へつりにゆく、一尾のふなもつれないときには町で魚を買ってそのあぎとをはりにつらぬき
揚々
(
ようよう
)
として肩に荷うて帰る、ときにはあじ、ときにはいわし
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
徐晃は使命を果たして、意気
揚々
(
ようよう
)
と、このところへさしかかって来た。
三国志:06 孔明の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
眼鏡の
縁
(
ふち
)
から、斜めに宗近君を見ると、相変らず、
紙屑籠
(
かみくずかご
)
を
揺
(
ふ
)
って、
揚々
(
ようよう
)
と正面を向いて歩いている。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
先生は勝誇って
揚々
(
ようよう
)
と、片っぽの手に鍋をさげ、片っぽの手で老人の肩をひっつかんで
引摺
(
ひきず
)
った。大得意で先生は大通りを人形町の交番へと、老人を引渡しにいった。
旧聞日本橋:04 源泉小学校
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
わしの
塾
(
じゅく
)
の生徒はみんな不幸なやつばかりだ、同じ土地に生まれ同じ年ごろでありながら、ただ、金のために
甲
(
こう
)
は意気
揚々
(
ようよう
)
とし
乙
(
おつ
)
は
悄然
(
しょうぜん
)
とする、こんな不公平な話はないのだ、いいか安場、そこでだ
ああ玉杯に花うけて
(新字新仮名)
/
佐藤紅緑
(著)
揚
常用漢字
中学
部首:⼿
12画
々
3画
“揚”で始まる語句
揚
揚句
揚屋
揚子江
揚足
揚羽
揚幕
揚物
揚場
揚代