抱上いだきあ)” の例文
抱上いだきあげ今日より後は如何にせん果報くわはうつたなき乳呑子ちのみごやと聲をはなつてかなしむを近所の人々聞知りて追々おひ/\あつまり入來りくやいひつゝ吉兵衞に力を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
『あゝ、何故なぜ此樣こん不運ふうん出逢であつたのであらう。』とわたくし昨夜さくやうみひたつて、全濡びつしよりになつたまゝ黎明あかつきかぜさむさうふるへてる、日出雄少年ひでをせうねんをばひざ抱上いだきあげ、いましも、太陽たいやう暫時しばし浮雲うきぐもかくれて
『こいつは愈々いよ/\面白おもしろくなつてた。』と武村兵曹たけむらへいそう突如いきなり少年せうねん抱上いだきあげた。
言下げんか武村たけむらばれたる兵曹へいそうは、つと進寄すゝみよ威勢ゐせいよく少年せうねん抱上いだきあげて