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懐
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なず
ふりがな文庫
“
懐
(
なず
)” の例文
旧字:
懷
皆敬い、
懐
(
なず
)
いていたが、日も
経
(
た
)
たず目を煩って久しく
癒
(
い
)
えないので、英書を
閲
(
けみ
)
し、数字を書くことが出来なくなったので、弟子は皆断った。
黒百合
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
威を畏れ徳に
懐
(
なず
)
き、静を買い安を求めざるなし、高麗命を
拒
(
ふせ
)
ぎ、天討再び加う。伝世百一朝にして殄滅す。
豈
(
あ
)
に逆天の咎徴、衝大の明鑒に非ずや。
岷山の隠士
(新字新仮名)
/
国枝史郎
(著)
色仕掛けで若い田舎娘を手
懐
(
なず
)
けさせようと企てたのであるが、いくらおとなしい良次郎でもたびたび
他人
(
ひと
)
のあやつり人形になることを承知しなかった。
半七捕物帳:20 向島の寮
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
この際英領インド政府がうまい方略を執って、チベット人を充分
懐
(
なず
)
けるようにしたならば、あるいは今日チベットは鎖国の運命を見なかったかも知れぬ。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
顔淵曰く、願わくは善に
伐
(
ほこ
)
ることなく、労を
施
(
おお
)
いにすること無からんと。子路曰く、願わくは子の志を聞かんと。子曰く、老者は之を安んじ、朋友は之を信じ、少者は之を
懐
(
なず
)
けんと。
論語物語
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
▼ もっと見る
人を
懐
(
なず
)
けようとする心底は面白くないから、今度来たなら此方から名告りかけて白状させてやろうと待もうけて
居
(
お
)
るとは知らず、幸兵衛は女房お柳と
何
(
いず
)
れかへ遊山にまいった帰りがけと見えて
名人長二
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
弱虫の意気地なしが、徳とやらをもって人を
懐
(
なず
)
ける。雪の中を
草鞋
(
わらじ
)
穿
(
は
)
いて、
蓑
(
みの
)
着て
揖譲
(
おじぎ
)
するなんざ、
惚気
(
のろけ
)
て鍋焼を
奢
(
おご
)
るより、
資本
(
もとで
)
のかからぬ
演劇
(
しばい
)
だもの。
日本橋
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
ですから法王それ自身の考えとしてもシナ政府には
拠
(
よ
)
ることが出来ず、また英国の主義というものはうまく人を
懐
(
なず
)
けてその国を奪うのが主義であると聞いて居るので
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
もっとああいう半開人を
懐
(
なず
)
け、あるいは外交上
樽爼
(
そんそ
)
の間に我に従わしむるには、彼の
怨
(
うら
)
みを買うことはごく損な事で、なるべく威圧してもその
怨
(
うら
)
みを買わぬ方針を執るのが得策でしょう。
チベット旅行記
(新字新仮名)
/
河口慧海
(著)
“懐”の意味
《名詞》
ふところ
ものを抱くときの胸のあたり。
着衣したとき、胸と体の間の空間。
金銭の持ち合わせ。
(出典:Wiktionary)
“懐”の解説
懐(ふところ)とは、衣服の胸の辺りの内側の部分である。また、仮に何も身につけていなくとも、前に出した両腕と胸とで囲まれる空間も、懐と呼ばれる。さらに拡大解釈して、何かに囲まれた空間のことを、懐と言う場合もある。なお、現実の空間ではなく、考え(胸中)のことを指す場合もある。
(出典:Wikipedia)
懐
常用漢字
中学
部首:⼼
16画
“懐”を含む語句
懐中
人懐
追懐
懐胎
懐紙
懐疑
懐妊
懐中物
懐中時計
可懐
内懐
山懐
感懐
懐姙
懐抱
胸懐
懐出
御懐
述懐
鬱懐
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