“御懐”のいろいろな読み方と例文
旧字:御懷
読み方割合
おなつ33.3%
おんなつか33.3%
ぎょかい33.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近来は金田の邸内も珍らしくなくなったから、滅多めったにあちらの方角へは足が向かなかったが、こう御目に懸って見ると、何となく御懐おなつかしい。鈴木にも久々ひさびさだから余所よそながら拝顔の栄を得ておこう。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
さてとや、先頃に久々とも何とも、御生別おんいきわかれとのみ朝夕あさゆふあきらり候御顔おんかほを拝し、飛立つばかりの御懐おんなつかしさやら、言ふに謂れぬ悲しさやらに、先立つものは涙にて
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
という句を得たまいて、ひそかに御懐ぎょかいかないたるようおぼしたまいたる時、文時もまた句を得て
連環記 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)