忌々敷いま/\しく)” の例文
勘次かんじほどそれがげきしたこゝろ忌々敷いま/\しくくてもれをたしなめてしかつてなんがかりもつてらぬ。三にんたゞだまつてあるいた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
三四郎は忌々敷いま/\しくなつた。さう云ふ時は広田さんにかぎる。三十分程先生と相対してゐると心持が悠揚になる。女の一人ひとり二人ふたりどうなつても構はないと思ふ。
三四郎 (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
とる所存なれば今吉三郎が來りしを忌々敷いま/\しく思ひ何卒して田舍ゐなか追歸おひかへさんと心にたくみ夫は態々わざ/\尋ね來りしかど此方このはうかはる事なければ今母公はゝご對面たいめんするには及ばず早々さう/\國へ歸りて母を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
さうしてまたさら自分じぶんひどへだてられるやうにおもつた。かれは五十せんぜにのことをおもして忌々敷いま/\しくなつた。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
なにんだとう、づう/\しい阿魔あまだ、くし何故どうしてらつたんだかつてろつちんだ、んでもわかんねえのか、つてろよ」勘次かんじしばらあひだいて、またかつと忌々敷いま/\しくなつたやうに
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)