御披露ごひろう)” の例文
『とに角、こんな大運は、生涯にも、滅多にあるものじゃない、御羨望に堪えぬ。——いずれ御披露ごひろうには、招ばれて参るぞ』
新編忠臣蔵 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
別に表向の御披露ごひろうがあつたわけではございませんが、お萬さんにくらべるとお縫さんの方は歳も一つ上だし、分別もあり、人柄も上品でございました
ただ一つここで御披露ごひろうしてきたいとおもいますことは、神馬しんめけんで……。つまり不図ふとした動機どうきから小桜神社こざくらじんじゃ神馬しんめが一とうあらたにわれることになったのでございます。
さっそくこの義を殿とのの御前にいて御披露ごひろう申し上げよう、と言うと、金内は顔を赤らめ、いやいや、それほどの事でも、と言いかけるのにかぶせて、そうではない、古来ためし無き大手柄
新釈諸国噺 (新字新仮名) / 太宰治(著)
「清子さんの結婚の御披露ごひろうの時にあなたはおいでになったんでしたかね」
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
科人とがにんおとすでに上へ言上に及び各々おの/\さま御判ごはんすわり候ところ外より盜賊出しかばまつた越前守ゑちぜんのかみ越度をちどに付御役御免ごめんねがひ奉つる此段このだん宜敷よろしく御披露ごひろう下さるべしと申のべられしかば右近將監殿うこんしやうげんどのおほいにおどろかれ先々まづ/\輕擧給はやまりたまふなとく同列どうれつとも談じあひ言上に及んとて御老中方ごらうぢうがた評議ひやうぎの上言上ごんじやうに及ばれしかば將軍しやうぐん吉宗公よしむねこうもつてのほかおどろかせたますぐに大岡殿を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「どうぞ、これを殿へ御披露ごひろうしてください。曲げて、お許しのあるよう、あなた様からも何とぞ」
(新字新仮名) / 吉川英治(著)
まず、此のたびの御即位と御婚儀のお祝いのため、つぎには、ハムレットさまのお気晴し、最後に、ホレーショーどのの外国仕込みの発声法御披露ごひろうのため、この発声法は又、格別に見事なもので。
新ハムレット (新字新仮名) / 太宰治(著)
町内の重立つた方へも御披露ごひろういたしました
まん、燃ゆる心でおります。委細は上洛のときとし、まずは君前よろしく御披露ごひろうのほどを。
私本太平記:13 黒白帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)