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後生大事
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ごしょうだいじ
ふりがな文庫
“
後生大事
(
ごしょうだいじ
)” の例文
今も、十能の中に、かんかんとおこった炭火をたくさんに盛って、それを
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
に抱えながら、二階の
梯子
(
はしご
)
を上りにかかりました。
大菩薩峠:27 鈴慕の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
大辻の方は、「岩」の足型を
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
に
抱
(
かか
)
えているのに対して、わが三吉は理科大学の造築場へ、月島から
搬
(
はこ
)
んできた青い土に眼をつけている。
地中魔
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
心を
籠
(
こ
)
めし
贈物
(
おくりもの
)
は書生の
悪戯
(
いたずら
)
に成りしとも知らず、大原満は奉書の包紙が
皺
(
しわ
)
にならぬよう、かけたる水引が
揉
(
も
)
まれぬようと
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
に大なる風呂敷へ包み
食道楽:春の巻
(新字新仮名)
/
村井弦斎
(著)
淡島家の養子となっても、
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
に家付き娘の女房の御機嫌ばかり取る
入聟形気
(
いりむこがたぎ
)
は
微塵
(
みじん
)
もなかった。
淡島椿岳:――過渡期の文化が産出した画界のハイブリッド――
(新字新仮名)
/
内田魯庵
(著)
こんな
善良
(
ぜんりょう
)
な
人間
(
にんげん
)
でございますから、こちらの
世界
(
せかい
)
へ
移
(
うつ
)
って
来
(
き
)
てからも
至
(
いた
)
って
大平無事
(
たいへいぶじ
)
、
丁度
(
ちょうど
)
現世
(
げんせ
)
でまめまめしく
主人
(
しゅじん
)
に
仕
(
つか
)
えたように、こちらでは
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
に
神様
(
かみさま
)
に
仕
(
つか
)
え
小桜姫物語:03 小桜姫物語
(新字新仮名)
/
浅野和三郎
(著)
▼ もっと見る
埒
(
らち
)
があくまで、多市は用なし、「たまにゃブラついて来い」とおっ放されたが、
懐中
(
ふところ
)
にはちょッと
重目
(
おもめ
)
な預り物、
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
にかかえているので、
肚
(
はら
)
から楽しむ気になれない。
鳴門秘帖:01 上方の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
「人間は植物性の食物だけでは生きていけませんよ、それでは骨を作る土台をあたえてくれませんからね。」そこで彼は自分のからだに骨の原料を供給するために一日の一部分を
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
にささげる。
森の生活――ウォールデン――:02 森の生活――ウォールデン――
(新字新仮名)
/
ヘンリー・デイビッド・ソロー
(著)
雑炊や
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
といふことを
五百五十句
(新字旧仮名)
/
高浜虚子
(著)
こうしてお君は能登守から、箱に入れたまま紙取りの写真をいただいて
帛紗
(
ふくさ
)
に包み、
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
に袖に抱えてこのお邸を立ち出でました。
大菩薩峠:13 如法闇夜の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
そして雷洋丸の爆沈事件のときも、彼は命にかえて、この箱を
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
に守って、ここまで無事に持ってきたのである。
爆薬の花籠
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
娘が
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
に抱えているそれを、よく見ると羅漢様の首でありましたから、駒井はいよいよ怪しみの思いに堪えることができません。
大菩薩峠:23 他生の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
貴様が手に入れて、
虎
(
とら
)
の子のように
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
にしていたのは、即ち、その昔ツクーワのつくった贋物で、しかも、ツクーワとは誰あろう、机博士、貴様の先祖だぞ。どうだ、これでわかったろう。
少年探偵長
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
といって被害を受けたのは当人ではなく、寝るから起きるまで、
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
の般若の面が、あっという間もなく、
腋
(
わき
)
の下から放れて飛びました。
大菩薩峠:28 Oceanの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
来た時と同じように、町の隅の方の人目にかからないようなところを、手拭を頭から
被
(
かぶ
)
って後ろへ流し、三味線を
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
に抱えてさっさと歩いて行きます。
大菩薩峠:06 間の山の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
に抱えて来た琵琶を、そっとさしおいてから、きちんと座を構えると、つづいて茂太郎が前と同じように
介添役
(
かいぞえやく
)
気取りで、少し前へ避けて坐り、さて
大菩薩峠:21 無明の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
うっかり御馳走になっていいものだかどうだか……米友は一合の酒と鰻の丼を
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
に
睨
(
にら
)
めていました。
大菩薩峠:10 市中騒動の巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
それをまたお松さんが、
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
に、風呂敷に包んで持って来たのは、どうしたわけだろう。
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
後生大事
(
ごしょうだいじ
)
に、
般若
(
はんにゃ
)
の
面
(
めん
)
を小脇にかかえて放さぬことは、いつもに変ることなく、軽快に砂原を走って、あえて疲れ気も見えないことは、山神奇童とうたわれた名にもそむかないようです。
大菩薩峠:26 めいろの巻
(新字新仮名)
/
中里介山
(著)
後
常用漢字
小2
部首:⼻
9画
生
常用漢字
小1
部首:⽣
5画
大
常用漢字
小1
部首:⼤
3画
事
常用漢字
小3
部首:⼅
8画
“後生大”で始まる語句
後生大切