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帷
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カアテン
ふりがな文庫
“
帷
(
カアテン
)” の例文
かとも思ったが、どちらを
視
(
なが
)
めても、何も
居
(
お
)
らず、どこに窓らしい薄明りも
射
(
さ
)
さなければ、一間開放した
筈
(
はず
)
の、
帷
(
カアテン
)
の
戦
(
そよ
)
ぎも見えぬ。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
厚き
蓐
(
しとね
)
の積れる雪と真白き上に、
乱畳
(
みだれたた
)
める
幾重
(
いくへ
)
の
衣
(
きぬ
)
の
彩
(
いろどり
)
を争ひつつ、
妖
(
あで
)
なる姿を
意
(
こころ
)
も
介
(
お
)
かず
横
(
よこた
)
はれるを、窓の日の
帷
(
カアテン
)
を
透
(
とほ
)
して
隠々
(
ほのぼの
)
照したる
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
神様が寺内首相のやうな小心者だつたら、そのコロツケの味付は
乃公
(
おれ
)
には相談が無かつたよと、
禿頭
(
とくとう
)
を
帷
(
カアテン
)
のかげから
覗
(
のぞ
)
けて、一々お客に断つたかも知れない。
茶話:03 大正六(一九一七)年
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
私は
平生
(
いつ
)
も引く寢臺の
帷
(
カアテン
)
を引き忘れてゐた。そして窓の
日除
(
ひよ
)
けも下ろすのを忘れてゐた。
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
やや有りて彼は
嬾
(
しどな
)
くベットの上に起直りけるが、
鬢
(
びん
)
の
縺
(
ほつ
)
れし
頭
(
かしら
)
を
傾
(
かたぶ
)
けて、
帷
(
カアテン
)
の
隙
(
ひま
)
より
僅
(
わづか
)
に眺めらるる庭の
面
(
おも
)
に見るとしもなき目を遣りて、
当所無
(
あてどな
)
く心の
彷徨
(
さまよ
)
ふ
蹤
(
あと
)
を追ふなりき。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
▼ もっと見る
削り立ての板には乾きの速い塗料を塗り、緑色の
帷
(
カアテン
)
を引張つて眼に立たぬやうにした。
茶話:12 初出未詳
(新字旧仮名)
/
薄田泣菫
(著)
削り立ての板には乾きの速い塗料を塗り、緑色の
帷
(
カアテン
)
を引張って眼に立たぬようにした。
艸木虫魚
(新字新仮名)
/
薄田泣菫
(著)
帷
漢検1級
部首:⼱
11画
“帷”を含む語句
帷幕
帷帳
帷幄
窓帷
経帷子
湯帷子
竪帷
帷中
垂帷
帷子
鎖帷子
經帷子
白帷子
古帷子
浴帷子
帷衣
鎖帷子組
生帷
講帷
繍帷
...