ちが)” の例文
髭に続いてちがいのあるのは服飾みなり白木屋しろきや仕込みの黒物くろいものずくめには仏蘭西フランス皮のくつ配偶めおとはありうち、これを召す方様かたさまの鼻毛は延びて蜻蛉とんぼをもるべしという。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
さて虎もししも同じく猫属の獣で外貌は大いにちがうが骨骼こっかくや爪や歯牙は余り違わぬ、毛と皮が大いに異なるのだ。
ムヽ親方と十兵衞とは相撲にならぬ身分のちがひ、のつそり相手に争つては夜光のたま小礫いしころ擲付ぶつけるやうなものなれば、腹は十分立たれても分別強く堪へて堪へて
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
結婚の一条件たりし洋行の事は、夫婦の一日も忘れざる所なりしも、調金の道いまだ成らざるに、妾は尋常ただならぬ身となり、事皆こころざしちがいて、貧しき内に男子を挙げ、名を哲郎てつろうとは命じぬ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
「それぢや余りちがはんぢやないか」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
十二月に産む(『淵鑑類函』に『春秋考異郵』を引いて、〈月精馬と為り、月数十二、故に馬十二月にして生む〉というは、東西月の算えようがちがうのだ)
ムム親方と十兵衛とは相撲すもうにならぬ身分のちがい、のっそり相手に争っては夜光のたま小礫いしころつけるようなものなれば、腹は十分立たれても分別強くこらえて堪えて
五重塔 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
学者の唱うるところ、家驢の原種は、今もアフリカに野生し、家驢とちがい前髪なし。それに背と肩に条あるヌビア産と、背と脚に条ある、ソマリ産の二流ある由。
全体竜と蛇がどうちがうかといわんに、『本草綱目』に、今日の動物学にいわゆる爬虫類から亀の一群を除き、残った諸群の足あるものを竜、足なきを蛇とし居る。
斉の宣王が羊を以て牛に易えた了簡と大分ちがうようだが、ジョンソンの言自ずからまたその道理あり。
男これを解剖してロンデレチウスやヨンストンの蜈蚣鯨とややちがう由を述べ、ロックの記載とともに同年版行したとあって、熊楠がこの学問上の疑論を提出した功を讃められたが
小児を打ち続けて発病せしむると、で過ぎてかんを起させるとちがうほど邪視と差う。
投ずるに金銀を以て皆しかり、これを聚宝盌じゅほうわんという、国朝沈万三富天下に甲たり、人言うその家にかの宝盆ありと〉、これは少し入れると一盃に殖えるので、無尽の米絹とやや趣きがちがう。