“方様”の読み方と例文
旧字:方樣
読み方割合
かたさま100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
それにつれなきは方様かたさま其後そののち何の便たよりもなく、手紙出そうにも当所あてどころ分らず、まさかに親子おいづるかけて順礼にも出られねばう事は夢にばか
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
髭に続いてちがいのあるのは服飾みなり白木屋しろきや仕込みの黒物くろいものずくめには仏蘭西フランス皮のくつ配偶めおとはありうち、これを召す方様かたさまの鼻毛は延びて蜻蛉とんぼをもるべしという。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
明けの別れに夢をのせ行く車のさびしさよ、帽子まぶかに人目をいと方様かたさまもあり、手拭てぬぐひとつてほうかふり、彼女あれが別れに名残の一撃ひとうち、いたさ身にしみて思ひ出すほど嬉しく
たけくらべ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)