巖穴いはあな)” の例文
新字:巌穴
其處そこ各自めい/\が、かの親不知おやしらず子不知こしらずなみを、巖穴いはあなげるさまで、はひつてはさつつゝ、勝手許かつてもと居室ゐまなどのして、用心ようじんして、それに第一だいいちたしなんだのは、足袋たび穿はきもので、驚破すは
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
またおも釣船つりぶね海人あまの子を、巖穴いはあなかぐろふ蟹を
海潮音 (旧字旧仮名) / 上田敏(著)
しろ/″\と霜柱しもばしらのやうにつめたくならんで、硝子火屋がらすほやは、がけ巖穴いはあなひとひとまどけた風情ふぜいえて、ばつたり、あかりえたあとを、とゞく、どれもこれも、もやんで、
三人の盲の話 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)