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小法師
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こぼし
ふりがな文庫
“
小法師
(
こぼし
)” の例文
腕のつけ根に起き上り
小法師
(
こぼし
)
の喰いついた形、
醜
(
みにく
)
い女の顔の形……見なれきったそれらの奇怪な形を清逸は順々に眺めはじめた。
星座
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
「ほほ、ほほほほほ。お酒が毒になッて、お
溜
(
たま
)
り
小法師
(
こぼし
)
があるもんか。ねえ此糸さん。じゃア小万さん、久しぶりでお前さんのお酌で……」
今戸心中
(新字新仮名)
/
広津柳浪
(著)
=でんでん太鼓に
笙
(
しょう
)
の笛、起上り
小法師
(
こぼし
)
に
風車
(
かざぐるま
)
==と唄うを聞きつつ、左右に分れて、おいおいに一同入る。陰火全く消ゆ。
夜叉ヶ池
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
その一例を言えば、
玩具
(
おもちゃ
)
の「起き上り
小法師
(
こぼし
)
」を材料は手前持ちで千個作って、得る所の賃銀は
纔
(
わず
)
かに壱円二十銭です。
婦人指導者への抗議
(新字新仮名)
/
与謝野晶子
(著)
しかもなお
天部
(
あまべ
)
の
小法師
(
こぼし
)
と称するものは、禁裏御所のお庭掃除のお役をつとめておりました。この小法師は後には蓮台野部落や、大和の部落から出ております。
特殊部落の成立沿革を略叙してその解放に及ぶ
(新字新仮名)
/
喜田貞吉
(著)
▼ もっと見る
なんてことになっちゃあ
実
(
じつ
)
もっておたまり
小法師
(
こぼし
)
もありませんので、つい失礼——さあ、開きました。
釘抜藤吉捕物覚書:05 お茶漬音頭
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
揃ひの浴衣をきた町内の若い者からやつと足の運べる子供までが向ふ鉢巻にかひがひしく
鬱金
(
うこん
)
の麻襷をかけ——私はあの鈴だのおきあがり
小法師
(
こぼし
)
だのをつけた麻襷が大好きである。
銀の匙
(新字旧仮名)
/
中勘助
(著)
勘「この阿魔
太
(
ふて
)
えあまだ、大金を出して抱えて来たものを途中から逃げさせてお
堪
(
たま
)
り
小法師
(
こぼし
)
があるものか、オイ
爺
(
とっ
)
さん、
此奴
(
こいつ
)
のいう事ア
皆
(
みん
)
な嘘だ、お
前
(
めえ
)
を
詐
(
だま
)
すんだぜ、ハヽヽヽヽ」
根岸お行の松 因果塚の由来
(新字新仮名)
/
三遊亭円朝
(著)
「おやおや、これはけしからぬ。お
前
(
まえ
)
が
腰
(
こし
)
を
押
(
お
)
したからこそ、あんな
態
(
ざま
)
になったんじゃないか、それを
松
(
まつ
)
つぁん、あたしにすりつけられたんじゃ、おたまり
小法師
(
こぼし
)
がありゃァしないよ」
おせん
(新字新仮名)
/
邦枝完二
(著)
私は表向き遠島になった日蔭者、私の名では起上がり
小法師
(
こぼし
)
一つ彫れません。それにせっかく売り込んだ倅の名——二代目一刀斎は初代に優る名人——という名も惜しんでやりとうございます。
銭形平次捕物控:028 歎きの菩薩
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
誰ひとり異存があっておたまり
小法師
(
こぼし
)
があるもんか、なあおい、みんな……棒っ切れでも、
心張棒
(
しんばりぼう
)
でもかついでって、先生に刃向かうやつらをたたきのめしてしめぇ
丹下左膳:03 日光の巻
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
犬張子
(
いぬはりこ
)
が横に寝て、起上り
小法師
(
こぼし
)
のころりと
坐
(
すわ
)
った、縁台に、はりもの板を斜めにして、
添乳
(
そえぢ
)
の
衣紋
(
えもん
)
も繕わず、
姉
(
あね
)
さんかぶりを
軽
(
かろ
)
くして、
襷
(
たすき
)
がけの二の腕あたり、日ざしに
惜気
(
おしげ
)
なけれども
海異記
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
おめえさんはどんなに
腕
(
うで
)
が立つか知らねえが、先様だって、
藁
(
わら
)
人形や
据
(
す
)
え物じゃアあるめえし、そう口で言うように、立派なお侍さんの首がスパスパ
転
(
ころ
)
がってお
堪
(
たま
)
り
小法師
(
こぼし
)
があるもんか
魔像:新版大岡政談
(新字新仮名)
/
林不忘
(著)
小
常用漢字
小1
部首:⼩
3画
法
常用漢字
小4
部首:⽔
8画
師
常用漢字
小5
部首:⼱
10画
“小法師”で始まる語句
小法師岳
小法師甲斐