“こぼし”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
小法師68.4%
小星10.5%
建水5.3%
5.3%
子星5.3%
己募志5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「ほほ、ほほほほほ。お酒が毒になッて、おたま小法師こぼしがあるもんか。ねえ此糸さん。じゃア小万さん、久しぶりでお前さんのお酌で……」
今戸心中 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
女童めわらべしじき入る寒き夜を小糠こぬか小星こぼしも風に冱えにき
白南風 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
へえー……河内屋かはちやさん……エーまア道理だうりこそ、此砂張このすばり建水こぼしがおまるといふのは、余程よほど嗜好者すきしやとはぞんじましたが……貴方あなた河内屋かはちやさんでございましたか……おもけないことで……。
まアおまへ結構けつこう建水こぼしだが此建水このこぼしをおまへは、なに麪桶めんつうかはりに使つかふのか。
しからば小法師は「雍州府志」や「塩尻」の云う如く、こぼしすなわち塵埃をこぼし捨てるの義ではなくて、掃除すなわちキヨメが僧形をしていたからの名とも解せられる。
エタ源流考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
禁裏院中掃‐棄塵埃者謂こぼし。是丹波山国之人。
エタ源流考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
昴宿ぼうしゅく鏈索くさりを結ぶや、参宿しんしゅく繋縄つなぎを解くや、汝十二宮をその時に従いて引き出だすや、また北斗とその子星こぼしを導くや。(改訳)
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
禁裏院中の御築地の塵穢を掃ふ者は、丹波国山岡(国の誤謬)より来り、是を己募志こぼしといふ。塵穢を覆ひ棄るの謂歟。
エタ源流考 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)