大暴風雨だいぼうふうう)” の例文
人々ひとびとは、十ねんばかりまえにあった大暴風雨だいぼうふううのことを記憶きおくからこしました。そして、三にんのものがいまだに行方不明ゆくえふめいであることをおもしたのであります。
明るき世界へ (新字新仮名) / 小川未明(著)
かくて、吾等われら大暴風雨だいぼうふううのちに、晴朗うらゝか天氣てんきるやうに、非常ひじやうよろこびをもつ大佐たいさいへいた。それから、吾等われら命拾いのちひろひのおいわひやら、明日あす凖備じゆんびやらで大騷おほさわぎ。
そんなにおおきくもなかったが、くろふねで一そうなみにもまれて、いまにもしずみかかっていたのをました。けれど暗夜あんやのことで、それにあの大暴風雨だいぼうふううではどうすることもできなかった。
カラカラ鳴る海 (新字新仮名) / 小川未明(著)
このいたろうそくをやまうえのおみやにあげて、そのえさしをにつけて、うみると、どんな大暴風雨だいぼうふううでも、けっして、ふね転覆てんぷくしたり、おぼれてぬような災難さいなんがないということが
赤いろうそくと人魚 (新字新仮名) / 小川未明(著)