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多摩川
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たまがわ
ふりがな文庫
“
多摩川
(
たまがわ
)” の例文
東京都下でも
多摩川
(
たまがわ
)
上流の山村、千葉茨城二県の
沼沢
(
しょうたく
)
地方、または
奥羽
(
おうう
)
や
越後
(
えちご
)
の一部などにも、りっぱな作品がいくつとなくのこっている。
母の手毬歌
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
わたくしは近年市街と化した
多摩川
(
たまがわ
)
沿岸、また
荒川
(
あらかわ
)
沿岸の光景から推察して、
江戸川
(
えどがわ
)
東岸の郊外も、大方樹木は乱伐せられ、草は踏みにじられ
葛飾土産
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
これから二キロほど先の
三軒茶屋
(
さんげんぢゃや
)
よりもうすこし先のところから始まって、
多摩川
(
たまがわ
)
の川っぷちまでの間に多分みつかるだろう、と教えてくれた。
一坪館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
最初近いと聞いた
多摩川
(
たまがわ
)
が、家から一里の余もある。玉川上水すら半里からある。好い水の流れに遠いのが、
幾度
(
いくたび
)
も繰り返えさるゝ失望であった。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
多摩川
(
たまがわ
)
の
二子
(
ふたこ
)
の渡しをわたって少しばかり行くと
溝口
(
みぞのくち
)
という宿場がある。その中ほどに
亀屋
(
かめや
)
という
旅人宿
(
はたごや
)
がある。
忘れえぬ人々
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
▼ もっと見る
多摩川
(
たまがわ
)
の渡し場。そこから川上に富士を仰ぎ見たこと。これは大師詣の
途
(
みち
)
すがらであったのだろう。
夢は呼び交す:――黙子覚書――
(新字新仮名)
/
蒲原有明
(著)
多摩川
(
たまがわ
)
べりの寺内で
鮎
(
あゆ
)
を賞したときのことなど、私には忘れられない記憶となって残っている。
左千夫先生への追憶
(新字新仮名)
/
石原純
(著)
多摩川
(
たまがわ
)
縁
(
べり
)
になった
調布
(
ちょうふ
)
の在に、
巳之吉
(
みのきち
)
という若い
木樵
(
きこり
)
がいた。その巳之吉は、毎日
木樵頭
(
さきやま
)
の
茂作
(
もさく
)
に
伴
(
つ
)
れられて、多摩川の
渡船
(
わたし
)
を渡り、二里ばかり離れた森へ仕事に通っていた。
雪女
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
他人
(
ひと
)
は一生の春というこの若い盛りを、これはまた何として情ない姿だろう、
項垂
(
うなだ
)
れてじっと考えながら、
多摩川
(
たまがわ
)
砂利の敷いてある線路を私はプラットホームの方へ歩いたが
駅夫日記
(新字新仮名)
/
白柳秀湖
(著)
鷲
(
わし
)
はふもとの
多摩川
(
たまがわ
)
へ、水でも
飲
(
の
)
みに
降
(
お
)
りるように、ななめにさがりかけたところだった。
神州天馬侠
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
花を仕入れるため、
多摩川
(
たまがわ
)
の向岸まで行く用があったのである。まだ陽が出たばかりで、
田畑
(
たはた
)
にさえ人影がなかった。
一坪館
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
雹の通る
路筋
(
みちすじ
)
はほゞきまって居る。大抵上流地から
多摩川
(
たまがわ
)
に沿うて
下
(
くだ
)
り、此辺の村を
掠
(
かす
)
めて、東南に過ぎて行く。既に五年前も
成人
(
おとな
)
の
拳大
(
こぶしほど
)
の恐ろしい雹を降らした。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
こうして博士は、東京の
西郊
(
せいこう
)
にある柿ガ岡病院にはいった。ここは
多摩川
(
たまがわ
)
に近い丘の上にあるしずかな病院であった。
超人間X号
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
西を見れば、茶褐色に
焦
(
こが
)
れた雑木山の向うに、濃い
黛色
(
たいしょく
)
の低い山が横長く出没して居る。
多摩川
(
たまがわ
)
の西岸を
縁
(
ふち
)
どる所謂多摩の横山で、川は見えぬが流れの
筋
(
すじ
)
は
分明
(
ぶんみょう
)
に指さゝれる。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
彼女は
多摩川
(
たまがわ
)
を
眼下
(
がんか
)
に見下ろす、某病院の
隔離病室
(
かくりびょうしつ
)
のベッドの上で、院長の手厚い
介抱
(
かいほう
)
をうけていた。
恐怖の口笛
(新字新仮名)
/
海野十三
(著)
“多摩川”の解説
多摩川(たまがわ)は、山梨県・東京都・神奈川県を流れて東京湾へ注ぐ一級河川。下流は東京都と神奈川県の都県境となっており、全長138km、流域面積1,240km
2
。
(出典:Wikipedia)
多
常用漢字
小2
部首:⼣
6画
摩
常用漢字
中学
部首:⼿
15画
川
常用漢字
小1
部首:⼮
3画
“多摩川”で始まる語句
多摩川堤
多摩川縁