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外光
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ぐわいくわう
すると
其時夕刊の
紙面に
落ちてゐた
外光が、
突然電燈の
光に
變つて、
刷の
惡い
何欄かの
活字が
意外な
位鮮に
私の
眼の
前へ
浮んで
來た。
ピラミッドの
内部に入りて
外光をのぞきて見たりかはるがはるに
やはらかな
肌ざはりが
五月ごろの
外光のやうだつた
また
外光の
紫に
河岸の
燕の飛び
翔りながら
隙見する
黄昏の
薬草園の
外光に浮きいでながら
黄緑の
外光を
浴びた青年の
面のうへを
鈍きどよみと
外光のなまめく靄に
曇硝子の窻のそと
外光なやむ。