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塵埃
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ぢんあい
ふりがな文庫
“
塵埃
(
ぢんあい
)” の例文
通された二階は全部雨戸が閉ざされて俄に引きあけた一室には明るく射し込んだ夕日と共に落ち溜つた
塵埃
(
ぢんあい
)
の香がまざ/\と匂ひ立つた。
樹木とその葉:35 火山をめぐる温泉
(旧字旧仮名)
/
若山牧水
(著)
竪穴は風雨の作用
塵埃
(
ぢんあい
)
の
堆積
(
たいせき
)
の爲、自然に埋まる事も有るべく、
開墾
(
かいこん
)
及び諸種の土木工事の爲、人爲を以て
埋
(
うづ
)
むる事も有るべきものなり。
コロボックル風俗考
(旧字旧仮名)
/
坪井正五郎
(著)
三度目に
掛合
(
かけあ
)
つた
老車夫
(
らうしやふ
)
が、やつとの事でお
豊
(
とよ
)
の望む
賃銀
(
ちんぎん
)
で
小梅
(
こうめ
)
行
(
ゆ
)
きを承知した。
吾妻橋
(
あづまばし
)
は午後の日光と
塵埃
(
ぢんあい
)
の中におびたゞしい
人出
(
ひとで
)
である。
すみだ川
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
今迄は
此
(
この
)
山王山を
繞
(
めぐ
)
る外廓となつて、下町から来る
塵埃
(
ぢんあい
)
を防いでゐた、烈しい生存競争から来る呻り声も、此森林の厚壁に突き当つては、手もなく
刎
(
は
)
ね返されてゐた
亡びゆく森
(新字旧仮名)
/
小島烏水
(著)
身命
(
しんめい
)
なき
下拙
(
わたくし
)
に御座候へば、死する事は
塵埃
(
ぢんあい
)
の如く、明日を頼まぬ儀に御座候間、いづれなり死の妙所を得て、天に飛揚致、御國家の災難を除き申度儀と堪兼候處より、相考居候儀に御座候。
遺牘
(旧字旧仮名)
/
西郷隆盛
(著)
▼ もっと見る
花粉のやうな
塵埃
(
ぢんあい
)
の中
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
と
大言
(
たいげん
)
吐
(
は
)
きし
昔
(
むかし
)
の
心
(
こゝろ
)
の
恥
(
はづ
)
かしさよ
誰
(
た
)
れが
好
(
この
)
んで
牛馬
(
ぎうば
)
の
代
(
かは
)
りに
油汗
(
あぶらあせ
)
ながし
塵埃
(
ぢんあい
)
の
中
(
なか
)
馳
(
は
)
せ
廻
(
めぐ
)
るものぞ
仕樣
(
しやう
)
模樣
(
もやう
)
の
竭
(
つ
)
きはてたればこそ
恥
(
はじ
)
も
外聞
(
ぐわいぶん
)
もなひまぜにからめて
捨
(
す
)
てた
身
(
み
)
のつまり
無念
(
むねん
)
も
殘念
(
ざんねん
)
も
饅頭笠
(
まんぢうがさ
)
のうちに
包
(
つゝ
)
みて
參
(
まゐ
)
りませうと
聲
(
こゑ
)
低
(
びく
)
に
勸
(
すゝ
)
める
心
(
こゝろ
)
いらぬとばかりもぎだうに
過
(
す
)
ぎ
行
(
ゆ
)
く
人
(
ひと
)
それはまだしもなりうるさいは
別れ霜
(旧字旧仮名)
/
樋口一葉
(著)
塵埃
(
ぢんあい
)
の多い空
太陽の子
(旧字旧仮名)
/
福士幸次郎
(著)
“塵埃”の意味
《名詞》
ちりやほこり。ごみ。
よごれ、わずらわしいこと。俗世間。俗事。
(出典:Wiktionary)
塵
漢検準1級
部首:⼟
14画
埃
漢検1級
部首:⼟
10画
“塵埃”で始まる語句
塵埃箱
塵埃塗
塵埃塚
塵埃屋
塵埃屑
塵埃溜
塵埃除
塵埃棄場
塵埃溜場
塵埃焼却場