“油汗”の読み方と例文
読み方割合
あぶらあせ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
遊んでいる金槌かなづちをこっそりにぎったりすると、鍛冶屋かじやのおやじは油汗あぶらあせで黒く光っているひたいにけわしいしわをつくっていうのだった。
空気ポンプ (新字新仮名) / 新美南吉(著)
耳は火のようにほてり、鼓動こどうは高鳴り、電鍵でんけんを握る指端したんにはいつの間にかシットリと油汗あぶらあせにじみ出ていました。
壊れたバリコン (新字新仮名) / 海野十三(著)
彼の郷里熊本などは、昼間ひるまは百度近い暑さで、夜も油汗あぶらあせが流れてやまぬ程蒸暑むしあつい夜が少くない。蒲団ふとんなンか滅多に敷かず、ござ一枚で、真裸に寝たものだ。此様こんなでも困る。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)