品位ひん)” の例文
なかでどれが一ばんきれいかとっしゃるか……さあ草花くさばなせいなかでは矢張やはきくせいが一ばん品位ひんがよく、一ばんはばをきかしているようでございました……。
品位ひんのいい容貌、優雅な物越し、附添いの老婦人の態度などから推して、彼女はどうしても身分のある家の令嬢に違いないと、私はひとり極めにしてしまった。
日蔭の街 (新字新仮名) / 松本泰(著)
じいさま、彼所あそこゆる十五、六さいくらい少女しょうじょなんと品位ひん様子ようすをしてることでございましょう。衣裳いしょうしろ羽根はねしろ、そしてしろひもひたい鉢巻はちまきをしてります……。
指導役しどうやくのおじいさんかしら……。』そうおもって不図ふとりかえてると、そこには六十前後ぜんごゆる、すぐれて品位ひんのよい、凛々りりしいおかおの、白衣びゃくい老人ろうじんくろっぽいくつ穿いてたたずんでいました。