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呼吸苦
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いきぐる
ふりがな文庫
“
呼吸苦
(
いきぐる
)” の例文
嬉
(
うれ
)
しさうに
絶
(
た
)
えず
戯
(
たはむ
)
れたり
吠
(
ほ
)
えたりして、
呼吸苦
(
いきぐる
)
しい
所爲
(
せゐ
)
か、ゼイ/\
云
(
い
)
ひながら、
其口
(
そのくち
)
からは
舌
(
した
)
を
垂
(
た
)
れ、
又
(
また
)
其
(
その
)
大
(
おほ
)
きな
眼
(
め
)
を
半
(
なか
)
ば
閉
(
と
)
ぢてゐました。
愛ちやんの夢物語
(旧字旧仮名)
/
ルイス・キャロル
(著)
そこには
榻
(
ねだい
)
があって、髪の黒い、黄いろな顔をした男が、
呼吸苦
(
いきぐる
)
しそうにして
左枕
(
ひだりまくら
)
に寝ていた。主翁はこれが御病気だと云う伯爵の殿様だなと思った。
黄灯
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
特に我慢のならぬのは、
呼吸苦
(
いきぐる
)
しいので、はあはあ耳に響いて、気の
怯
(
ひ
)
けるほど心臓の鼓動が
烈
(
はげ
)
しくなった。
沼夫人
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
……そのうちにどうしてだか突然、私には、この食堂の
隅々
(
すみずみ
)
にまで漂っていそうな、陰惨というほどのものではないけれど、何かしら重苦しい、
澱
(
よど
)
んだ空気が
呼吸苦
(
いきぐる
)
しく覚えられだした。
旅の絵
(新字新仮名)
/
堀辰雄
(著)
ふとしたことから知りあいになった、Uという二十二になるお嬢さんは、彼にとって不思議な存在になった。最初の頃、その顔は
眩
(
まぶ
)
しいように彼を
戦
(
おのの
)
かせ、一緒にいるのが何か
呼吸苦
(
いきぐる
)
しかった。
永遠のみどり
(新字新仮名)
/
原民喜
(著)
▼ もっと見る
其
(
その
)
まゝ
押開
(
おしあ
)
けると、
襖
(
ふすま
)
は
開
(
あ
)
いたが
何
(
なん
)
となくたてつけに
粘氣
(
ねばりけ
)
があるやうに
思
(
おも
)
つた。
此處
(
こゝ
)
では
風
(
かぜ
)
が
涼
(
すゞ
)
しからうと、
其
(
それ
)
を
頼
(
たのみ
)
に
恁
(
か
)
うして
次
(
つぎ
)
の
室
(
ま
)
へ
出
(
で
)
たのだが
矢張
(
やつぱり
)
蒸暑
(
むしあつ
)
い、
押覆
(
おつかぶ
)
さつたやうで
呼吸苦
(
いきぐる
)
しい。
怪談女の輪
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
呼
常用漢字
小6
部首:⼝
8画
吸
常用漢字
小6
部首:⼝
6画
苦
常用漢字
小3
部首:⾋
8画
“呼吸”で始まる語句
呼吸
呼吸遣
呼吸使
呼吸兜
呼吸器
呼吸抜
呼吸法
呼吸切
呼吸忙
呼吸杖