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古雅
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こが
ふりがな文庫
“
古雅
(
こが
)” の例文
それは、
色褪
(
いろあ
)
せた
古金襴
(
こきんらん
)
の袋に入っている。糸はつづれ、
紐
(
ひも
)
も
千断
(
ちぎ
)
れているが、
古雅
(
こが
)
なにおいと共に、中の笛までが、ゆかしく
偲
(
しの
)
ばれる。
宮本武蔵:02 地の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
飛付
(
とびつ
)
くように
此方
(
こっち
)
から
扉
(
ドア
)
を開けると、先の日と同じく
古雅
(
こが
)
な青磁色の洋装で、幽里子はニッコリ立っているではありませんか。
奇談クラブ〔戦後版〕:05 代作恋文
(新字新仮名)
/
野村胡堂
(著)
余はこんな山里へ来て、こんな婆さんから、こんな
古雅
(
こが
)
な言葉で、こんな古雅な話をきこうとは思いがけなかった。
草枕
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
「
哥沢節
(
うたざはぶし
)
」は時代のちがつた
花柳界
(
くわりうかい
)
の弱い
喞
(
かこ
)
ちを伝へたに過ぎず、「
謡曲
(
えうきよく
)
」は仏教的の悲哀を含むだけ
古雅
(
こが
)
であるだけ二十世紀の汽船とは到底
相容
(
あひい
)
れざる処がある。
黄昏の地中海
(新字旧仮名)
/
永井荷風
(著)
そりをひくにはかならずうたうたふ、是を
輴哥
(
そりうた
)
とてすなはち
樵哥
(
せうか
)
なり。
唱哥
(
しやうが
)
の
節
(
ふし
)
も
古雅
(
こが
)
なるものなり。
北越雪譜:06 北越雪譜二編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
▼ もっと見る
平福百穂
(
ひらふくひやくすゐ
)
さんの
予譲
(
よじやう
)
の画からぬけ出したやうな、
古雅
(
こが
)
な服装をした婆さんである。巡査はいろいろ説諭をしてゐるが、婆さんの耳には少しもそれがはいらないらしい。
饒舌
(新字旧仮名)
/
芥川竜之介
(著)
服装と云い、踊りと云い、普通とは変って頗る
古雅
(
こが
)
なものであった。
綺堂むかし語り
(新字新仮名)
/
岡本綺堂
(著)
古雅
(
こが
)
は好ましいものだ、だが、私は、決してその幅の廣いどつしりした
寢臺
(
ベッド
)
の一つに、夜の休息を望む氣にはなれなかつた——ある部屋は樫の扉に閉めこまれて居り、またある部屋は、異樣な花や
ジエィン・エア:02 ジエィン・エア
(旧字旧仮名)
/
シャーロット・ブロンテ
(著)
ここでは
床
(
とこ
)
の花を
愛
(
め
)
であい、
高麗茶碗
(
こうらいぢゃわん
)
の
古雅
(
こが
)
を語り、露地の風趣や、冬日のあたたかさなど——話題はまったく日頃の戦陣や人間の
葛藤
(
かっとう
)
を離れて
新書太閤記:06 第六分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
そりをひくにはかならずうたうたふ、是を
輴哥
(
そりうた
)
とてすなはち
樵哥
(
せうか
)
なり。
唱哥
(
しやうが
)
の
節
(
ふし
)
も
古雅
(
こが
)
なるものなり。
北越雪譜:03 北越雪譜初編
(新字旧仮名)
/
鈴木牧之
、
山東京山
(著)
またあるものは自家の紋章を
刻
(
きざ
)
み込んでその中に
古雅
(
こが
)
な文字をとどめ、あるいは
盾
(
たて
)
の形を
描
(
えが
)
いてその内部に読み難き句を残している。書体の
異
(
こと
)
なるように言語もまた決して一様でない。
倫敦塔
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
三峰神社の
神楽殿
(
かぐらでん
)
では、今、
湯立
(
ゆだて
)
の舞の鈴と笛が太鼓につれて
古雅
(
こが
)
な調べを合せておりましたが、三人はそれを杉木立の横にながめて、社家の玄関へ、頼む——と静かにおとずれます。
江戸三国志
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
古
常用漢字
小2
部首:⼝
5画
雅
常用漢字
中学
部首:⾫
13画
“古”で始まる語句
古
古今
古渡
古河
古市
古風
古家
古物
古文書
古代