健康すこやか)” の例文
一時いちじやまひめに待命中たいめいちういたその大佐たいさが、いまかへつ健康すこやかに、このあたらしき軍艦ぐんかん」の廻航中くわいかうちうとか——さては、とわたくしたちまおもあたつたのでわる。
十二人の処女らしい娘達に、守護されながら歩いている乙女の、何という美しく健康すこやかで、快活で無邪気であることか! 身長せいも高ければ肥えてもいる。
生死卍巴 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
おも羽毛はねしろすゝつめた健康すこやか病體びゃうたいめたねむり! あゝ、りのまゝとはおなじでないもの! ちょう其樣そのやうせつないこひかんじながら、こひまことをばかんぜぬせつなさ!……なんわらふンぢゃ?
その不満足の苦をのがれようと気をあせるから、健康すこやかな智識は縮んで、出過た妄想ぼうそうが我から荒出あれだし、抑えても抑え切れなくなッて、遂にはまだどうしてという手順をも思附き得ぬうちに
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
健康すこやかな、十七八の少女らしい寝顔にまで回復して来た。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
いま健康すこやかかれをいなる日出雄少年ひでをせうねん消息せうそくである。