假面かめん)” の例文
新字:仮面
彼女かのぢよいままでのくゐは、ともすればわけたてかくれて、正面まとも非難ひなんふせいでゐたのをつた。彼女かのぢよいま自分じぶん假面かめん引剥ひきはぎ、そのみにくさにおどろかなければならなかつた。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
此間このあひだにロミオは假面かめんのまゝ、巡禮姿じゅんれいすがたのまゝにてヂュリエットにちかづき、ひざまづきてうや/\しくそのる。
ときにはまた、あのおそるべき打撃だげきのために、かへつ獨立どくりつ意志いし鞏固きようこになつたといふことのために、彼女かのぢよくゐふたゝ假面かめんをかぶつてみづかやすんじようとこゝろみることもあつた。
(旧字旧仮名) / 水野仙子(著)
𢌞國巡禮くわいこくじゅんれい假裝かさうしたるロミオをさきに、マーキューシオー、ベンヺーリオー、おの/\おもひ/\の假裝かさうほかに五六にん、いづれも道外だうけたる假面かめんたづさへ、炬火持たいまつもち太鼓係等たいこがゝりとう多勢おほぜいひきつれてる。