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倦
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うん
ふりがな文庫
“
倦
(
うん
)” の例文
番頭漸く
倦
(
うん
)
ざりして熱い奴を少しばかり、湯の口にいた二、三人が一時に声を納めて言いあわしたように流し場へ飛出すと、また入れ代って二、三人
残されたる江戸
(新字新仮名)
/
柴田流星
(著)
食堂に現われる時の葉子の服装だけでも、退屈に
倦
(
うん
)
じ果てた人々には、物好きな期待を与えた。
或る女:1(前編)
(新字新仮名)
/
有島武郎
(著)
夫人は食堂の長椅子に、はたと身を
倚
(
よ
)
せ掛け、いたく
倦
(
うん
)
じたる
體
(
てい
)
にて、圓く肥えたる手もて頬を支へ、目を
食單
(
もくろく
)
に注げり。「ブロデツトオ、チポレツタ、フアジヲロ」とか。
即興詩人
(旧字旧仮名)
/
ハンス・クリスチャン・アンデルセン
(著)
然し忽ち
倦
(
うん
)
で了う、則ち恋に倦でしまう、
女子
(
にょし
)
の恋に倦だ奴ほど始末にいけないものは決して
他
(
ほか
)
にあるまい、僕はこれを憎むべきものと言ったが実は寧ろ
憐
(
あわ
)
れむべきものである
牛肉と馬鈴薯
(新字新仮名)
/
国木田独歩
(著)
と意気込んで激しく云うと、今度は夫人が、気の無い、疲れたような、
倦
(
うん
)
じた調子で
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
または八月の暑熱に
倦
(
うん
)
じて軽い
眩暈
(
めまい
)
でも起したものか。
フレップ・トリップ
(新字新仮名)
/
北原白秋
(著)
倦
(
うん
)
じ
眩
(
くる
)
めくわが
眼
(
め
)
にも
由緒
(
よし
)
ありげなる謎の花。
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
ある時は貧に
倦
(
うん
)
じた老女の
繰言
(
くりごと
)
とはいえ
樋口一葉
(新字新仮名)
/
長谷川時雨
(著)
身こそたゆまね、憂愁に思は
倦
(
うん
)
じ
海潮音
(旧字旧仮名)
/
上田敏
(著)
丹下右膳は
倦
(
うん
)
じ果て申した。
雪たたき
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
物
倦
(
うん
)
ずまで聞きたさに
小曲二十篇
(新字旧仮名)
/
漢那浪笛
(著)
汽車には
太
(
いた
)
く
倦
(
うん
)
じた体で、夫人は
腕
(
かいな
)
を仰向けに窓に投げて、がっくり
鬢
(
びん
)
を枕するごとく、果は腰帯の
弛
(
ゆる
)
んだのさえ、引繕う元気も無くなって見えたが、鈴のような目は活々と、白い手首に瞳大きく
婦系図
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
うちにじみ
倦
(
うん
)
じつつゆくわがおもひ
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
身こそたゆまね、憂愁に思は
倦
(
うん
)
じ
海潮音
(新字旧仮名)
/
上田敏
(著)
倦
(
うん
)
じくづるる
音
(
ね
)
のたゆげ。
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
物
倦
(
うん
)
ず、夜の十二時
小曲二十篇
(新字旧仮名)
/
漢那浪笛
(著)
倦
(
うん
)
じぬ、かくて君が目も。——
邪宗門
(新字旧仮名)
/
北原白秋
(著)
倦
(
うん
)
じたるこころにしめす。
有明集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
なしのまま
倦
(
うん
)
ぜるわが身
春鳥集
(旧字旧仮名)
/
蒲原有明
(著)
倦
漢検準1級
部首:⼈
10画
“倦”を含む語句
倦怠
倦果
倦厭
気倦
飽倦
倦怠期
厭倦
見倦
物倦
待飽倦
倦々
倦怠感
倦怠相
早倦
魂倦
仕倦
附倦
遊倦
責倦
倦労
...