“物倦”の読み方と例文
読み方割合
ものう100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は物倦ものうげに立ち上って、部屋の外の、扉の横にあるスウィッチを、半開きにした扉から手をのばして、パチリとひねった。
如何なる星の下に (新字新仮名) / 高見順(著)
そう促して、共に箸を手にしたのであったが、青年は至って物倦ものうげな様子で、その貴族的な顔に疲れの色を浮べ、ほとんど食わないと云っていい位少食だった。
自殺を買う話 (新字新仮名) / 橋本五郎(著)
阿賀妻はそのままの恰好かっこうでうすくまぶたをあけたが、すぐにまた、いかにも物倦ものうげにしわりとそれを閉じた。
石狩川 (新字新仮名) / 本庄陸男(著)