“気倦”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
けだ60.0%
けだる40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
人間をながめあきたような気倦けだるげなその目は、濃いまつ毛の間から insolent な光を放って人を射た。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そして鈍い気倦けだるいものの中に身を包まれてしまう。が、またもやふいに予知しない原因のわからない鋭い痛みが胸をつき上げてくる。どこから、なぜ。そして次の瞬間にはわかってくる。
石ころ路 (新字新仮名) / 田畑修一郎(著)
かすかな微笑を頬にうかべたまま、女はフロアを動く人びとに気倦けだるげな視線を送っていた。
その一年 (新字新仮名) / 山川方夫(著)
すると盲乞食は気倦けだるそうに肩を一つゆすぶって、独りごとをいった。
幻想 (新字新仮名) / モーリス・ルヴェル(著)