気倦けだ)” の例文
人間をながめあきたような気倦けだるげなその目は、濃いまつ毛の間から insolent な光を放って人を射た。
或る女:1(前編) (新字新仮名) / 有島武郎(著)
そして鈍い気倦けだるいものの中に身を包まれてしまう。が、またもやふいに予知しない原因のわからない鋭い痛みが胸をつき上げてくる。どこから、なぜ。そして次の瞬間にはわかってくる。
石ころ路 (新字新仮名) / 田畑修一郎(著)
窻ふたぎ窻ふたぎ気倦けだるげにうなりもぞする。
邪宗門 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)