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仮普請
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かりぶしん
ふりがな文庫
“
仮普請
(
かりぶしん
)” の例文
旧字:
假普請
所謂
(
いわゆる
)
バラック建ての
仮普請
(
かりぶしん
)
が、
如何
(
いか
)
に火の廻りが早いものか、
一寸
(
ちょっと
)
想像がつかぬ。統計によると、一戸平均一分間位だ相な。
越後獅子
(新字新仮名)
/
羽志主水
(著)
沈黙がつづくと、ふたりのあいだには、粗雑な陣中の
仮普請
(
かりぶしん
)
のため、
廂
(
ひさし
)
からあふれ落ちる五月雨の音のみが
蕭条
(
しょうじょう
)
と耳につく。
新書太閤記:07 第七分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
家も建てかえたと見えて、大きな屋敷にやや不似合な、
仮普請
(
かりぶしん
)
のような小屋になっている。夫婦養子をしたが夫婦とも出稼ぎに行ってしまった。
野草雑記・野鳥雑記:02 野鳥雑記
(新字新仮名)
/
柳田国男
(著)
お
酉様
(
とりさま
)
の鳥居と筋向いになって、もとの処に
仮普請
(
かりぶしん
)
の堂を
留
(
とど
)
めているが、しかし周囲の光景があまりに甚しく変ってしまったので、これを尋ねて見ても
里の今昔
(新字新仮名)
/
永井荷風
(著)
池の水に差し掛けて洋風に作り上げた
仮普請
(
かりぶしん
)
の入口を
跨
(
また
)
ぐと、
小
(
ちいさ
)
い卓に
椅子
(
いす
)
を添えてここ、かしこに
併
(
なら
)
べた大広間に、三人四人ずつの
群
(
むれ
)
がおのおの口の用を弁じている。
虞美人草
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
▼ もっと見る
もとより芝居小屋の建物は
俄
(
にわか
)
作りの
仮普請
(
かりぶしん
)
で、その騒動を持ち堪え切れる筈はなく、二階から先にずり落ちた。佐兵衛の娘は、丁度慧鶴の側へ、二階と一緒に落ちて来て、気を失った。
宝永噴火
(新字新仮名)
/
岡本かの子
(著)
本丸とはいえ
仮普請
(
かりぶしん
)
なので、居室はほとんど板囲いに過ぎない。程なく、隼人佑はそれへ来て、静かに座をしめ、さて
新書太閤記:09 第九分冊
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
或日
(
あるひ
)
あたりの
暗
(
くら
)
くなるのを
待
(
ま
)
ち、
映画見物
(
えいぐわけんぶつ
)
の
帰
(
かへ
)
りのやうな
風
(
ふう
)
をして、それらしく
思
(
おも
)
はれる
処
(
ところ
)
をあちこちと
歩
(
ある
)
き
廻
(
まは
)
つてゐる
中
(
うち
)
、いつか
仮普請
(
かりぶしん
)
の
観音堂
(
くわんおんだう
)
の
前
(
まへ
)
に
来
(
き
)
かゝつたのに
心
(
こゝろ
)
づき
吾妻橋
(新字旧仮名)
/
永井荷風
、
永井壮吉
(著)
「これはまだ
仮普請
(
かりぶしん
)
で、いま裏の方に、伏見にも京にもないような本普請にかかっているのでございますよ」
宮本武蔵:06 空の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
護は、館を焼かれるし、息子たち三人は、一時に、戦没してしまったし、それに老齢なので、焼け出されの
仮普請
(
かりぶしん
)
の中で、このところ、ぼうと、虚脱していた。
平の将門
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
洛陽の朝臣は、根をふるわれた落葉のように、
仮普請
(
かりぶしん
)
の宮門を出入りして、みな顔色を失っていた。
三国志:04 草莽の巻
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
仮
常用漢字
小5
部首:⼈
6画
普
常用漢字
中学
部首:⽇
12画
請
常用漢字
中学
部首:⾔
15画
“仮”で始まる語句
仮令
仮
仮面
仮借
仮名
仮初
仮髪
仮声
仮病
仮睡