“二更(にかう)” の例文
突當(つきあた)りの松(まつ)の樹(き)の中(なか)の其(そ)の邸(やしき)に行(ゆ)く、……常(つね)さんの家(うち)を思(おも)ふにも、恰(あたか)も此(こ)の時(とき)、二更(にかう)の鐘(かね)の音(おと)、幽(かすか)。
霰ふる (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
其(そ)の夜(よ)令史(れいし)、堂前(だうぜん)の幕(まく)の中(なか)に潛伏(せんぷく)して待(ま)つ。二更(にかう)に至(いた)りて、妻(つま)例(れい)の如(ごと)く出(い)でむとして、フト婢(こしもと)に問(と)うて曰(いは)く、何(なに)を以(も)つて此(こ)のあたりに生(いき)たる人(ひと)の氣(き)あるや。これを我(わ)が國(くに)にては人臭(ひとくさ)いぞと云(い)ふ議(こと)なり。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)