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乘客等
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じようかくら
ふりがな文庫
“
乘客等
(
じようかくら
)” の例文
恰
(
あたか
)
も
加能丸
(
かのうまる
)
の
滅亡
(
めつばう
)
を
宣告
(
せんこく
)
せむとて、
惡魔
(
あくま
)
の
遣
(
つか
)
はしたる
使者
(
ししや
)
としも
見
(
み
)
えたりけむ、
乘客等
(
じようかくら
)
は二
人
(
にん
)
三
人
(
にん
)
、
彼方
(
あなた
)
此方
(
こなた
)
に
額
(
ひたひ
)
を
鳩
(
あつ
)
めて
呶々
(
どゞ
)
しつゝ、
時々
(
とき/″\
)
法華僧
(
ほつけそう
)
を
流眄
(
しりめ
)
に
懸
(
か
)
けたり。
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
と
渠
(
かれ
)
は
獨
(
ひと
)
り
頷
(
うなづ
)
きつゝ、
從容
(
しようよう
)
として
立上
(
たちあが
)
り、
甲板
(
デツキ
)
の
欄干
(
てすり
)
に
凭
(
よ
)
りて、
犇
(
ひしめ
)
き
合
(
あ
)
へる
乘客等
(
じようかくら
)
を
顧
(
かへり
)
みて
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
如何
(
いかん
)
となれば、
乘客等
(
じようかくら
)
は
爾
(
しか
)
く
身
(
み
)
を
殺
(
ころ
)
して
仁
(
じん
)
を
爲
(
な
)
さむとせし、
此
(
この
)
大聖人
(
だいせいじん
)
の
徳
(
とく
)
の
宏大
(
くわうだい
)
なる、
天
(
てん
)
は
其
(
そ
)
の
報酬
(
はうしう
)
として
渠
(
かれ
)
に
水難
(
すゐなん
)
を
與
(
あた
)
ふべき
理由
(
いはれ
)
のあらざるを
斷
(
だん
)
じ、
恁
(
かゝ
)
る
聖僧
(
せいそう
)
と
與
(
とも
)
にある
者
(
もの
)
は、
此
(
この
)
結縁
(
けちえん
)
に
因
(
よ
)
りて
旅僧
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
(著)
乘
部首:⼃
10画
客
常用漢字
小3
部首:⼧
9画
等
常用漢字
小3
部首:⽵
12画
“乘客”で始まる語句
乘客