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下屋
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げや
ふりがな文庫
“
下屋
(
げや
)” の例文
湯
(
ゆ
)
の
宿
(
やど
)
と、
湯
(
ゆ
)
の
宿
(
やど
)
で、
川底
(
かはそこ
)
の
巖
(
いは
)
を
抉
(
ゑぐ
)
つた
形
(
かたち
)
で、
緑青
(
ろくしやう
)
に
雪
(
ゆき
)
を
覆輪
(
ふくりん
)
した
急流
(
きふりう
)
は、
颯
(
さつ
)
と
白雲
(
はくうん
)
の
空
(
そら
)
に
浮
(
う
)
いて、
下屋
(
げや
)
づくりの
廂
(
ひさし
)
に
呑
(
の
)
まれる。
飯坂ゆき
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
東と北に一間の
下屋
(
げや
)
をかけて、物置、女中部屋、薪小屋、食堂用の板敷とし、外に小さな
浴室
(
よくしつ
)
を
建
(
た
)
て、
井筒
(
いづつ
)
も栗の木の四角な
井桁
(
いげた
)
に
更
(
か
)
えることにした。畑も一
反
(
たん
)
四
畝
(
せ
)
程買いたした。
みみずのたはこと
(新字新仮名)
/
徳冨健次郎
、
徳冨蘆花
(著)
天保元年に、京都に地震があり、ほうぼうの
築地
(
ついじ
)
や
下屋
(
げや
)
が倒壊したが、その修理もまだできていない。公卿の館も堂上の邸も、おどろしいばかりに荒れはて、人間の住居とも思われない。
奥の海
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
風の
暴頻
(
あれしき
)
る
響動
(
どよみ
)
に紛れて、寝耳にこれを
聞着
(
ききつく
)
る者も無かりければ、誰一人
出
(
いで
)
て
噪
(
さわ
)
がざる間に、火は
烈々
(
めらめら
)
と
下屋
(
げや
)
に
延
(
し
)
きて、
厨
(
くりや
)
の燃立つ底より一声
叫喚
(
きようかん
)
せるは
誰
(
たれ
)
、狂女は
嘻々
(
きき
)
として高く笑ひぬ。
金色夜叉
(新字旧仮名)
/
尾崎紅葉
(著)
ジインと鉄瓶の湯の沸く音がどこか下の方に
静
(
しずか
)
に聞え、ざぶんと
下屋
(
げや
)
の縁側らしい処で、
手水鉢
(
ちょうずばち
)
の水をかえす音が聞える。
雪柳
(新字新仮名)
/
泉鏡花
(著)
▼ もっと見る
泰文は天羽を括って
下屋
(
げや
)
の奥へ放りこむと、こんどは保平の僕を吊しあげた。
無月物語
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
窓
(
まど
)
を
開
(
あ
)
けると、こゝにも
飛
(
と
)
ぶ。
下屋
(
げや
)
の
屋根瓦
(
やねがはら
)
の
少
(
すこ
)
し
上
(
うへ
)
を、すれ/\に、
晃々
(
きら/\
)
、ちら/\と
飛
(
と
)
んで
行
(
ゆ
)
く。
番茶話
(旧字旧仮名)
/
泉鏡花
、
泉鏡太郎
(著)
下
常用漢字
小1
部首:⼀
3画
屋
常用漢字
小3
部首:⼫
9画
“下屋”で始まる語句
下屋敷
下屋廂
下屋造
下屋門
下屋廊下
下屋敷詰