上樣うへさま)” の例文
新字:上様
「あわてるな、八、そいつは素人料簡だ。系圖けいづを背中に彫物にしたところで、それを上樣うへさまのお目にかけるわけに行くまい」
以て御内意伺ひし處上樣うへさまには御覺悟有せらるゝとの仰なり隨分粗略そりやくなく御取計ひ有べく候なほ御機嫌ごきげん
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
話すよ——、薄々世間でも知つて居ることだ——、雜司ヶ谷の鷹野の歸り、上樣うへさまには決つて、大塚御藥園へ御立寄りになる。あの中に新築した高田御殿で、一とわんの御藥湯を
天一坊儀上樣うへさま御落胤ごらくいんに相違なしと存じ奉つり先達さきだつて此段上聞にたつし候へ共退しりぞきて倩々つら/\かんがへ候へばいさゝ不審ふしんの事も御座候故御證據しようこたしかの御品ながら當人はもしまぎらはしき者にやと心付候へ共重役ぢうやく共一同申上候儀を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
「盜つたのは物もあらうに、上樣うへさまお聲掛りで勘定奉行から引渡された千兩箱が二つ」
すゝみ申樣天一坊樣御身分の儀は只今たゞいまの書付にてくはしく御承知ならんが御腹の儀御不審ふしんもつともに存候されば拙者より委細ゐさい申上べしそもたう將軍樣紀州きしう和歌山わかやま加納將監方かなふしやうげんかたに御部屋住にて渡らせ給ふせつ將監しやうげんさい召使めしつか腰元こしもとさはと申婦女ふぢよ上樣うへさま御情おんなさけかけさせられ御胤を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
上樣うへさまには、又雜司ざふしの御鷹狩たかがりを仰せ出された」
上樣うへさまのお着き」