“みあやま”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
見誤54.5%
看錯9.1%
見謬9.1%
見過9.1%
見錯9.1%
観過9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
たい中根なかね平素へいそけつして成績佳良せいせきかりやうはうではなかつた。おれ度度たびたびきびしい小言こごとつた。が、人間にんげん眞面目しんめんもく危急ききふさいはじめてわかる。おれ中根なかね眞價しんか見誤みあやまつてゐた。
一兵卒と銃 (旧字旧仮名) / 南部修太郎(著)
中にも良三の父は神田松枝町まつえだちょうに開業して、市人に頓才とんさいのある、見立みたての上手な医者と称せられ、その肥胖ひはんのために瞽者こしゃ看錯みあやまらるるおもてをばひろられて、家は富み栄えていた。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
さるほどに汽船の出発は大事を取りて、十分に天気を信ずるにあらざれば、解纜かいらん見合みあわすをもて、かえりて危険のおそれすくなしとえり。されどもこの日の空合そらあいは不幸にして見謬みあやまられたりしにあらざるなきか。
取舵 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
こうして種々な手紙が新しい家まで舞込んで来るのは、別に三吉には不思議でもなかった。唯、妻が自己おのれ周囲まわり見過みあやまらないで、従順すなおに働いてくれさえすればそれで可い、こう思った。
家:01 (上) (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
これは或は私の見錯みあやまりであったかも知れない。しかし私は今でも君に欺かれたとは信ぜない。
二人の友 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
第一には、人をめいを誤ったことである。これは将として自己の全軍に絶大な信を失墜しっついする。かつても彼はずいぶん人を処断しょだんしているが、その人間を観過みあやまって断じたことはない。
黒田如水 (新字新仮名) / 吉川英治(著)